1980年代に登場したベビーギャングたち! ネオクラシックなボーイズレーサー5選
スズキ「アルトワークス」に対抗したライバルとは?
●ダイハツ「ミラ TR-XX EFI」

1980年代のターボ化は軽自動車にも波及し、1983年には三菱が日本初の39馬力を発揮する550cc直列2気筒SOHCターボエンジンを搭載した「ミニカエコノ ターボ」を発売。
そして、すぐにダイハツとスズキ、スバルの各社がターボエンジンを軽自動車に搭載して追従すると、メーカー間のパワー競争に発展しました。
1985年には3気筒エンジンのダイハツ2代目「ミラ」に、「ターボTR-XX」を追加ラインナップ。エンジンはキャブレターターボで、最高出力50馬力を発揮。
さらにスズキ「アルト ターボ」を突き放すため、1987年には電子制御燃料噴射装置になった「TR-XX EFI」が登場し、最高出力58馬力へと向上。
しかし、「アルトワークス」の登場でスズキに先行されたことで、ミラもさらにパワーアップを図り、1988年には64馬力を達成しました。
ミラ TR-XX EFIは直線基調のシンプルなデザインのボディで、アルトワークスほどの派手さは控えており、シックな印象です。
一方、動力性能は一級品で、その後もアルトワークスとは最大のライバル関係にありましたが、2000年代になるとミラはエコ志向にシフトして過激な性能のモデルは無くなってしまいました。
●三菱「ミニカ ダンガンZZ」

ターボエンジンで先行していた三菱ですが、前出のアルトワークス、ミラ TR-XXの台頭により、パワー競争では遅れをとってしまいました。
そこで、三菱は1989年に発売された6代目「ミニカ」に、550cc時代最後の高性能モデルとして「ミニカ ダンガンZZ」をラインナップ。
エンジンは550cc直列3気筒SOHCの「3G81型」をベースに1気筒あたり吸気3本、排気2本のバルブを持つ、量産自動車では世界初のDOHC5バルブを採用し、自然吸気とターボを設定しました。
ターボ仕様の最高出力はライバルに並ぶ64馬力を発揮し、軽量な車体も相まって1リッターターボ車に迫る加速力を発揮するほどでした。
外観ではボンネットのエアスクープや大型リアスポイラー、3本出しマフラーで高性能さを主張。
なお、1990年には660ccへと軽自動車規格が改正されたため、550ccのミニカ ダンガンZZはわずか1年ほどで生産終了と短命に終わり、まさに記憶に残るボーイズレーサーです。
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現在、高性能なコンパクトカーはだいぶ数を減らしてしまいました。もし、今の技術で1リッターターボエンジンを開発すれば、市販車でも180馬力前後を達成することは難しくないでしょう。
しかし、そうしたクルマのニーズは無く、残念ながら往年のボーイズレーサー復活は夢に終わりそうです。
Writer: くるまのニュース編集部
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