安くて楽しいけどレア車!? 1.8リッターの珍MT車3選

日本の自動車税は排気量で区分されており、近年は1リッター、1.5リッター、2リッターといった区分の上限に排気量を設定するのが一般的です。しかし、あえて上限ではなく半端に思える排気量のモデルも存在。そこで、往年の1.8リッター車のなかで、スポーティかつレアなモデルを3車種ピックアップして紹介します。

1.8リッターでMT仕様をラインナップしたレア車を振り返る

 自動車を購入、所有するうえで、ユーザーが必ず支払わなければいけないのが税金です。税金にはいくつかの種類がありますが、毎年5月頃にユーザーに宛てて納付書が届くのが自動車税で、排気量によって区分されています。

かつては数多くラインナップされていた1.8リッター車たち
かつては数多くラインナップされていた1.8リッター車たち

 日本の自動車税は1リッター以下、1.5リッター以下、2リッター以下というように排気量が0.5リッター刻みで区分されているため、1.5リッター、2リッターなど区分の上限で排気量を設定するのが一般的で、とくに近年はその傾向が顕著です。

 現在もコンパクトカーでは、1.2リッターや1.3リッターといった中途半端に思える排気量のモデルがありますが、なかでも1.6リッターや1.8リッターのエンジンを搭載したスポーティなモデルはだいぶ少なくなってしまいました。

 そこで、往年の1.8リッター車のなかで、スポーティかつレアなモデルを3車種ピックアップして紹介します。

●日産「ティーダ 18G」

新世代のベーシックカーとして誕生した「ティーダ」
新世代のベーシックカーとして誕生した「ティーダ」

 かつて日産の小型車の主力商品は「サニー」と「パルサー」でしたが、2004年にルノー×日産アライアンスのもと、すべてを一新した次世代のコンパクトカー「ティーダ」を発売。

 ティーダは世界戦略車として開発されたベーシックなコンパクトカーで、プラットフォームは「マーチ」やルノーのモデルとも共有していました。

 外観は当時の日産が展開していたデザインコンセプトを反映したフロントフェイスに、エッジを効かせたプレスラインが特徴のボディを採用した5ドアハッチバックのみでデビュー。少し遅れて4ドアセダンの派生車「ティーダラティオ」が登場しました。

 搭載されたエンジンは1.5リッター直列4気筒DOHCを搭載し、トランスミッションは2WDモデルではCVTのみを設定。

 そして、2005年には1.8リッターエンジン車「1.8G」を追加し、6速MTが設定されました。最高出力は128馬力と決してパワフルではありませんが、1.1トン強の軽量な車体と6速MTは大いに魅力的といえます。

 その後、ティーダは改良を繰り返しましたがヒットには恵まれず、2012年に2代目「ノート」と統合されるかたちで、フルモデルチェンジすることなく国内販売を終了。なお、ティーダラティオは「ラティオ」の名で2代目が登場しましたが、後に「シルフィ」に統合されました。

 現在、ティーダ 1.8Gは物件数が少ないにも関わらず、比較的低走行の個体でも100万円を大きく下まわる価格で店頭に並んでいるため、6速MT車ではかなり安価なモデルです。

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●ホンダ「シビックセダン 1.8G」

大型化して軽快さが薄れながらもMT車をラインナップした8代目「シビック」
大型化して軽快さが薄れながらもMT車をラインナップした8代目「シビック」

 ホンダ「シビック(CIVIC)」は「市民の」という車名のとおり、大衆車として1973年に誕生しました。

 その後、代を重ねるとボディの大型化と排気量をアップさせ、グローバルで販売されるベーシックカーへと進化。近年は北米市場を主戦場としたモデルとして販売されています。

 このシビックで大きな転換を図ったのが2005年に登場した8代目で、国内では4ドアセダンのみが販売されました。

 ボディサイズは全長4540mm×全幅1755mm×全高1440mm(1.8G)と、やはり海外市場を意識してか、シビックとしてはかなり大型化したといえます。

 エンジンは全グレードとも最高出力140馬力を発揮する1.8リッター直列4気筒SOHCを搭載。ほかに1.4リッターエンジン+モーターの「シビック ハイブリッド」も設定されました。

 ガソリン車のトランスミッションはCVTが基本で、中間グレードの「1.8G」にのみ5速MTが選択可能でしたが、8代目シビックでは自然吸気エンジンかつ日本製では最後となった「タイプR」の登場がクローズアップされたかたちです。

 その後スタンダードモデルは人気とはならず2010年にシビックは一旦、日本市場から撤退。とくに1.8Gの5速MT車は少数派ですが中古車が60万円前後の価格帯で販売されています。

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