安くて楽しいけどレア車!? 1.8リッターの珍MT車3選
トヨタ車のなかでも激レアかつ異端なモデルとは!?
●トヨタ「ヴォルツ」
かつて日本とアメリカの間で日米貿易摩擦がクローズアップされ、社会問題となりました。そのため日本企業とアメリカ企業の合弁事業が数多く立ち上がり、トヨタとGMは協業を開始。
そして、トヨタとGMはいくつかの車種を共同開発し、そのなかの1台が2002年に発売されたトヨタ「ヴォルツ」です。
少しややこしい話ですが、トヨタはショートワゴンタイプの「マトリックス」を北米で発売し、GMはマトリックスとデザインの異なる姉妹車で、クロスオーバーSUVのポンティアック「ヴァイブ」を発売。日本仕様にヴァイブを右ハンドル化して、トヨタ ヴォルツとして発売したという複雑な経緯があります。
ヴァイブは北米市場の若年層をターゲットにしたモデルで、ヴォルツの生産もアメリカでおこなわれ、日本では輸入車として販売されました。
外観はクーペとハイトワゴンが融合したようなデザインで、フロントバンパーやフロントフェンダー、サイドアンダーパネル、リアバンパーがボディ色とは異なるグレーに塗装されるなど、SUVらしさを表現。
搭載されたエンジンは2種類の1.8リッター直列4気筒DOHCを設定し、なかでも「Z」グレードには「セリカ」に搭載された最高出力190馬力を誇る高回転型ユニットの「2ZZ-GE型」エンジンに、トランスミッションは4速ATと6速MTが設定されるなど、スポーティかつ異色のSUVでした。
北米では比較的好調なセールスを記録しましたが、日本ではトヨタ車らしからぬデザインが受け入れられなかったのか、発売からわずか1年8か月で販売を終了。
今では中古車市場に出回る個体も少ないのですが、6速MT車でも60万円前後で販売されています。
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現行ラインナップで1.8リッターエンジンというと、トヨタ「プリウス」のパワーユニットに使われ、「カローラ」シリーズや「ノア」など複数の車種にも展開されているため、販売台数はかなり多いといえます。
また、マツダはディーゼルに1.8リッターモデルをラインナップし、2020年にはスバル新型「レヴォーグ」が発売され、1.8リッター水平対向4気筒エンジンを搭載。今後、スバルの同クラスのモデルでは主流のパワーユニットになると予想されます。
しかし、エンジンの種類としては、ひと昔前から比べるとだいぶ少なくなってしまいました。
かつてはミドルクラスセダンなどで、トップグレードが2リッター、中間グレード以下は1.8リッターと使い分けていましたが、ダウンサイジングターボの普及から、1.2リッターから1.5リッターターボへ置き換わってしまい、今後さらに1.8リッターエンジンは少数派になりそうです。
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