なぜコロナ禍で売れ続けた? トヨタ「ヤリス」とホンダ「N-BOX」が2020年のNo.1になった理由
N-BOXとヤリスのユーザーに支持されている理由とは
ヤリスの販売動向が目立った2020年ともいえますが、N-BOXは、2017年9月に現行モデルが発売され、当初から高い人気を誇ります。
とくに、販売台数において先代から軽自動車では6年連続、登録車も含めると4年連続で国内販売台数1位を記録している絶対王者ともいえるモデルです。
2020年における軽自動車販売台数では1月から12月のすべての月で1位を記録。また、コロナ禍で非常事態宣言が出された5月の販売台数も、他車が前年比20%から30%台が多いなか、52.4%という数字をたたき出しています。
こうしたN-BOXが支持される理由についてホンダは、次のように説明しています。
「軽乗用車最大級の室内空間や存在感のあるデザインに加え、全タイプに標準装備とした先進の安全運転支援システム『ホンダ センシング』や、優れた走行性能・燃費性能などで多くのお客さまよりご好評をいただいています」
また、実際の販売面について、ホンダ販売店スタッフは以下のように話します。
「N-BOXは、コンパクトなサイズ感や、スライドドアなので子供にも安全に乗り降りできる点など、そういった使いやすさも含めてファミリー層を中心にご支持をいただけています。
ほかにも乗りやすさが人気のポイントです。運転のしやすさは、運転席の高さが高ければ高いほど運転しやすいといわれていて、N-BOXは軽自動車でありながら運転席の見晴らしも良く、運転のしやすいクルマとなっています。
また、軽自動車のため幅もないので狭まった小道なども走ることができたりと小回りも効きことも、運転に不慣れな人でも安心できると好評です」
なお、2020年12月には、マイナーモデルチェンジで内外装を刷新しています。
さらには、N-BOXを自分好みに仕立て上げられるコーディネートスタイルを追加するなど、売れているからと慢心せず商品力を磨き続けている部分もN-BOXの魅力といえるかもしれません。
また、ヤリスが安価な設定を魅力のひとつとして挙げているなかで、N-BOXは142万8900円から223万円となっています。
この価格帯について、ホンダのN-BOX担当者は次のように話しています。
「N-BOXは、価格・性能・機能という部分はもちろん重要視していますが、N-BOXを検討されるお客さまには『質感』を求める声が高まっています。
そのため、単純に安いということではなく、価格相応の質を高めることが重要と考え、マイナーチェンジではその『質感』を高めました」
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ヤリスとN-BOXは、それぞれ方向性は異なりますが、多様化するユーザーの求めるニーズを上手く形にしたクルマといえます。
2021年は、ヤリスが登録車のみで2年連続、N-BOXは軽自動車で7年連続、登録車を含めると5年連続の首位を獲得出来るのか、新たに登場する新型モデルの動きとともに注目です。
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