メルセデス・ベンツ新型「Eクラスカブリオレ」はどう進化? E300に乗ってみた
2リッター直4ターボのE300は重厚な音色を響かせる
今回、クーペとカブリオレは2リッター直4ターボエンジンを積む「E300 スポーツ」をドライブした。
同じ日に試乗したセダンとステーションワゴンの「E200」と比べると、どちらも性能的には十分ながら走りの違いは明らかだった。
1.5リッター直列4気筒ターボにBSG+48V電装システムを組み合わせたE200は、発進から緩加速時にモーターがアシストしてくれる感覚があるが、やはりE300のほうが加速の力強さで上回り、エンジンサウンドもE200は素のままのところ、E300はスピーカーの出す音が加わり、4気筒らしからぬ重厚な音色を聞かせる。
また、E300はこれまでオプションだったエアサスが標準装備になった。
これの味付けが絶妙で、しなやかでフラット感のある上質感な走りを味わわせてくれる。さらに、好みに合わせて3段階から走りのキャラクターを選ぶこともできる。走りに関する変更は伝えられていないが、心なしか従来よりもしなやかさと走りの一体感が増し、より気持ちよく走れるようになったように感じた。
そして、クーペはよりスポーティなドライブフィールを味わえるよう、やや引き締められていて、カブリオレはより優雅なドライブを楽しめるよう快適性を重視するなど、それぞれに相応しく走りの味付けが絶妙に差別化されている。しかも剛性面では不利なはずのカブリオレでも、オープンカーにありがちな車体の微振動が上手く抑え込まれていることにも感心する。
加えてカブリオレでは、メルセデスのオープンならではの付加価値のありがたみをあらためて実感した。
もともとサイドウインドウを上げるだけでも風の巻き込みが抑えられているところ、独自のドラフトストップを使うとさらに巻き込みが小さくなって、オープンカーらしい開放感をオープンカーらしからぬ快適な中で味わうことができる。さらに、ネックスカーフを併用すると冬場も寒い思いをすることなくオープンエアドライブを楽しむことができる。
メルセデスはセダンやSUVだけでなく2ドアのスペシャルティモデルの作り込みも素晴らしい。マイナーチェンジしたEクラスに触れて、あらためてそれを実感した次第である。
Mercedes-Benz E300 Coupe(Cabriolet) Sports
・車両価格(消費税込):919万円(956万円)
・全長:4845mm
・全幅:1860mm
・全高:1430mm
・ホイールベース:2875mm
・車両重量:1770kg(1870kg)
・エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
・排気量:1991cc
・駆動方式:FR
・変速機:9速AT
・最高出力:258ps/5800-6100rpm
・最大トルク:370Nm/1800-4000rpm
・WLTCモード燃費:11.4km/L(11.3km/L)
・ブレーキ前/後:Vディスク/Vディスク
・タイヤサイズ:前245/40R19、後275/35R19
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