「もうお手上げ!」 探知不可な最強オービス爆誕!? 光電管方式は見破れない?

史上最強の「光電管方式」。 今後探知は可能になるのか。

 なぜ今、光電管方式の移動オービスが導入されようとしているのでしょうか。

 最大級オービス情報サイト「Orbis Guide」を運営する有限会社パソヤの大須賀克己代表に話を聞きました。

――光電管式とはどんな方式ですか?

 近年、移動式オービスが全国に普及しつつありますが、その最新のオービスですら探知できるレーザー&レーダー探知器も数多く登場してきました。

 それに対抗するためかは不明ですが、新たにレーザーもレーダーも出さない光電管を用いた移動式オービスが目撃されています(実際に速度違反で取締られた人の報告もあり)。

 光電管とは2組の装置を3メートル間隔で地面に並べて、その間をクルマが通過した時間から速度を計測します。

 光電管式のネズミ捕りは主に都市部などで日常的におこなわれていますが、キップ処理をおこなうスペース(通称:サイン会場)が必要となります。

 そのため主なネズミ捕りのポイントはレーダー探知器やオービスアプリなどに位置情報が収録されています。

パット見気づかない? カメラや光電管などの位置関係(提供:オービスガイド)
パット見気づかない? カメラや光電管などの位置関係(提供:オービスガイド)

――光電管式の移動オービスはどれくらいのサイズでしょうか?

 撮影されたドライバーも正面のカメラに気がつかなかったようです。よほど小型なのか、それとも気づきにくい場所にあったのかは不明ですが、後方から撮影していたカメラについては撮影機材に精通したフォロワーさんから連絡があり以下のように教えてくれました。

『カメラ本体はSONYのネットワークカメラSNC-VB770のようなものにレンズはSONYのEマウントFE 70-200mm F2.8などを組み合わせたのでは?』

 このカメラは暗所での性能が優れており、写真ではなく動画を撮影するカメラです。

――今後、光電管式移動オービスを探知できる機器は出てくる可能性がありますか?

 それは不可能だと思います。昭和の時代から光電管はネズミ捕りでよく利用されますが、未だに探知はできません。

 ただし、光電管の欠点は設置作業に時間を要することなので、その目撃情報などをSNSやアプリなどで共有できれば事前にわかる可能性はあります。

 詳しい条件はわかりませんが、日本各地のさまざまな道路や首都高でも設置できたので、ほとんどの道路が設置対象になると思います。

――光電管であっても光り方は従来の移動式オービスと同じでしょうか?

 今回、光電管式移動オービスで撮影されたドライバーは光に気がつかなかったといっていました。

 まだテスト的な意味合いが強い段階だからなのか、それともネズミ捕りの場合と同じく速度違反の現場を警察官が確認しているので、光らせる必要すらないのかもしれません。

 ちなみに、最新のカメラは夜間でもストロボ無しでキレイに写すことができます。

※ ※ ※

 現時点では試験的な運用との見方もありますが、光電管式移動オービスは各方式の欠点を無くしメリットを合わせたハイブリッドオービスです。

 一般道でも自動車専用道路でもどこにでも設置できるうえに、レーザーやレーダーも出さないため探知も不可能。史上最強の取り締まり方法といえるでしょう。

 周囲の交通に気を配り、速度違反などしない人には無縁な話だと思いますが、これまで以上に走行している道路の制限速度を意識しながら、キープレフトで安全運転を心掛けたいものです。

【画像】これは探知不可! お手上げ過ぎる最新オービスを見る!(15枚)

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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