日産 新型「Z」のメーターに謎の数字!?「1969」や「130」が意味することは?

「370」と「130」が意味するものは? 気になる「400」という数字は?

 航続可能距離370kmとデフオイル130℃は、どのようなことを示唆しているのでしょうか。

 航続可能距離とは、残りのガソリンであとどれくらい走行できるかということを表すものですが、ここにある「370」とは、現行フェアレディZ(Z34系)のことを意味しています。

 いままさに走っているZという意味も兼ねているのかもしれません。

新型フェアレディZ プロトタイプのメーター
新型フェアレディZ プロトタイプのメーター

 フェアレディZとしては通算6代目のモデルとなるZ34系は、日本以外のほとんどの国では「NISSAN 370Z」という車名で販売されています。

 370は3.7リッターエンジンのことで、先代モデルとなるZ33は海外では「350Z」という車名でした。Z34は排気量を200cc増やして3.7リッターとなったことで、350Zから370Zへと車名が変わっています。

 そしてDIFF OIL(デフオイル)130℃の「130」とは1969年から1978年まで続いた初代フェアレディZ(S30系)に続く、2代目フェアレディZの型式名「S130」の数字を意味しています。

 一方、ENG OIL TEMP(油温)の100、WATER TEMP(水温)の90は何を意味しているのか不明でした。

 関係者に聞くと「それっぽい数字を入れただけでは」という意見が多かったのですが、90はもしかしたら比較されがちなトヨタ「GRスープラ(A90)」のことなのかもしれません。

 そしてENG OIL PRESS(油圧)の「400」という数字は、じつはもっとも重要なことを示している可能性があります。

 日産ではまだ公式には発表していませんが、新型Zのグローバルでの車名は「Z400」になる可能性が濃厚です。

 とくに海外メディアでは「Z400」として当たり前のように紹介しているケースが多くみられます。

 5代目・6代目のZは海外では「フェアレディZ」ではなく、5代目Z33系は日産「Z350」、現行のZ34系は「Z370」と、「Z+3ケタの数字(排気量)」の車名となっています。

 同様に、Z400は4リッターエンジンが搭載されることを意味しているのでしょうか。

 それは違うようです。新型Zに搭載されるエンジンについて、日産自動車は公式に「V6ツインターボエンジン」であると発表しています。

 日産が現行車へ搭載するエンジンで、V型6気筒ツインターボエンジンといえば、日本では2019年9月にマイナーチェンジした「スカイライン」の最強モデル「400R」に積まれている「VR30DDTT」エンジンがあります。

 コンパクトで軽量な3リッターV型6気筒ツインターボエンジンで、先んじて米国で販売されるインフィニティ「Q50」に搭載されており、日産史上最高の進化を遂げたV6エンジンと評価されています。

 なお、この400Rの「400」とは排気量ではなく最高出力405馬力を意味しています。

 新型フェアレディZに搭載されるエンジンがスカイライン 400Rとまったく同じとは限りませんが、メーターパネルの数字「400」が示す通り、海外名は400Zになることはほぼ間違いないと思われます。

※ ※ ※

 新型フェアレディZ プロトタイプのステアリング右側のセンターディスプレイを見ると、「Can’t Wait This NISSAN NEXT Z」という曲が流れている設定になっています。「日産の次期Zが待ち遠しくてたまらない!」という曲名です。

 さらに、画面の右上にある時計表示は2:40を指しています。これは初代フェアレディZのか「240Z」を表す数字であることは間違いないでしょう。なかなか小ワザがきいています。

 ほとんど誰も気にしないようなトリビア的な数字にも、新型フェアレディZに対するエンジニアの思いや1969年から始まる歴代Zの集大成として開発されたことが伝わってきます。

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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