なぜターボ車復活? 燃費悪による衰退から再注目の理由とは
時代にあわせてターボエンジンのありかたも変化

日本で初めてターボ車が登場したのは、1979年です。日産から発売された「セドリック」と「グロリア」の「430型」と呼ばれるモデルに搭載されました。セドリックとしては5代目、グロリアとしては6代目の車種でした。
その圧倒的な加速力は多くのドライバーを魅了し、今でもSNSなどでは「#430セドリック」「#430グロリア」などという固有のハッシュタグが作られて投稿されているほど、根強い人気を誇っています。
SNSへの投稿を見ると、自らの青春の思い出や、所有している模型やミニカー、雑誌の写真などを載せているユーザーが多く存在していて、乗用車としてだけでなくパトカーやタクシーなどの業務用まで、さまざまな場面で活躍していた430型が愛されていたことがよくわかります。
その後、走り好きな若者たちに支持されたモデルとして、日産「スカイライン2000ターボRS」や三菱「ランサーEX1800ターボGT」などが登場します。
これらのクルマをはじめとした当時のターボ車は、前述した「ターボラグ」が起きることでも知られていたことから、俗に「ドッカンターボ」といわれていました。
本来はアクセルペダルの踏み込みに合わせてなめらかにターボが始動するのが好ましいのですが、「ドッカンターボ」のクルマはまるで「加速スイッチ」を押すかのように、アクセルの踏み込みで急激な加速を体感できることで、クルマ好きの間で人気となりました。
ターボエンジンが搭載された「スカイライン2000ターボRS-X」に乗っていたユーザーは、次のように話します。
「当時はテレビゲームであったターボボタンと同様に、実車の場合でもアクセルを踏み込むことで動作する『スイッチ』のようなものだと思っていました。実際に、ターボが効いたときの急激な加速感がとても楽しかったことを覚えています」
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日本ではまだまだハイブリッド車が人気で、ターボエンジンが爆発的に増加する状況にはなっていません。しかし、欧州をはじめとした世界的な人気を鑑みる限り、ターボエンジン搭載の車両は再び増えていくことが予想されます。
【了】
※一部修正しました(5月29日9時28分)















