日本の大動脈「新名神高速」いつ全線開通する? 現状「一切未定です」状態? 工事“凍結”の「トンネル工事」&高槻の「用地未取得」も追い打ち 「白紙」状態でどうなっている?

中部から西日本の大動脈となる「新名神高速」の建設が進んでいますが、当初の開通予定から大幅に遅れています。最新の工事進捗はどうなっているのでしょうか。

新名神いつ開通? いったい何やってるの?

 中部地方から近畿地方に向かう「名神高速」のバイパスとなる「新名神高速」の建設が進んでいます。しかし、当初の開通予定から大幅に遅れており、早期の開通が待たれています。
 
 開通したらどう便利になり、現在の進捗はどうなのでしょうか。2025年12月に開催された、進捗を共有する「第4回連絡調整会議」の内容を振り返ります。

 既存のルートである名神は、東京〜名古屋間を結ぶ東名高速とともに、東日本方面と滋賀・京都・大阪・神戸など、近畿地方の各都市を直通させ、名実ともに日本の大動脈となっています。

 しかし、開通後の高度経済成長から今日に至るまで、その交通量は爆増の一途を辿っており、すでに交通量がひっ迫。旧態依然とした狭い構造であることから、各地で渋滞が発生し、さらに経年による劣化も顕著になっています。

 この名神の「バイパス」となるべく建設されているのが新名神です。

 広くて線形もよく、走りやすいことに加え、名神とは異なる最短経路で結ぶことから、時間の短縮になります。また、既存の名神高速と合わせることで、どちらかが災害や事故で寸断されたときの相互バックアップにもなります。

 ルートは名神の場合、名古屋市を北に迂回して岐阜県を通過しますが、新名神では新東名から直通する、海側の伊勢湾岸道 四日市JCTからほぼ真西に進み、三重と滋賀の県境付近を経由して、神戸まで抜ける、比較的まっすぐな経路をたどります。延長約160kmです。

 2008年2月に亀山JCT~草津田上ICが開通後、2017年には城陽JCT~八幡京田辺JCTと高槻JCT~川西ICが、2018年には川西IC~神戸JCTがそれぞれ開通済みです。

 なかでも高槻JCT〜神戸JCTにかけては、関西屈指の大渋滞ポイントとなっていた中国道との吹田JCTを回避できます。四日市JCT〜草津JCTにかけても、滋賀の琵琶湖東側に沿って走る必要がなくなり、特にショートカットの恩恵を受けることができます。

 もし全線開通すれば、豊田JCT~神戸JCTの所要時間は名神・中国道経由で約160分かかっている現状が、約120分に短縮されることになります。

 距離も240kmだったものが、新名神経由にすることで約40kmも短縮の200kmになり、これは大阪駅〜神戸駅、新宿駅〜横浜駅間に匹敵するなど、かなりの短絡になります。

 物流においては、関西~中部を横断する約19万トン/日、関西~中国四国を横断する約13万トン/日の荷物が走りやすい新名神経由でスムーズに動けるようになります。

建設中の新名神の様子(画像:NEXCO西日本)
建設中の新名神の様子(画像:NEXCO西日本)

 そんな新名神ですが、まだ全線が開通していません。

 現在未開通となっている区間は、大津JCT(滋賀県)~城陽JCT(京都府)の約25.1km、八幡京田辺JCT(京都府)~高槻JCT(大阪府)の約10.7kmの2区間で、この区間は既存の名神を通らざるを得ず、かなりのボトルネックになっています。

 気になる進捗ですが、まず西側の大津JCT~城陽JCT間では、2026年3月末時点で、すでに用地取得が完了。同区間の工事着手率は100%で、工事の完了を待つ状態です。

 4月の時点で、滋賀県の区間は「大津大石トンネル」が2024年に貫通済みで、順調です。

 京都府内では城陽JCT付近の高架橋の工事が完了しつつあり、本線の姿が見えてきました。切土や盛土など、土工区間の工事も進んでおり、上空からは予定ルートがしっかり確認できます。

 ただし、2025年12月時点ではこの後の工事には時間がかかる見通しが発表されており、クルマが通行できる舗装工事の完了までには少なくとも3年以上かかるとしています。

 そして、予想外に難儀しているのが八幡京田辺JCT〜高槻JCT間です。第4回連絡調整会議では、この区間の内容報告がメインになっています。

 肝心の高槻JCTの一部では、まだ用地取得が完了しておらず、工事を開始するに至っていません。2026年3月末までの用地取得率も、まだ98%となっています。

 すでに用地買収が完了した区間では順次工事が開始されていますが、この区間は土工区間が約2割、トンネルが約4割、橋りょうが約4割を占めるという特殊な区間で、さらに住宅や工場、既存の道路や東海道新幹線、JR京都線などの鉄道路線をクリアしなければならないという、難しい箇所になっています。

 また、同区間の4割を占める「枚方トンネル」の工事では、2020年に東京都内の外環道建設現場でトンネルを掘削中に地上で大規模な道路陥没事故が発生したことから、2021年12月に「シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン」が策定されたことで、設備の追加や施工の変更が生じ、工事全体の計画が見直しされています。

 さらに、予定していた工法で進めようと準備していたなか、同じ工法を用いた別の工事で想定を超える時間と騒音が発生したこともあり、追加手順が発生することになりました。

 枚方トンネルではこれらの影響をもろに受けた形で、掘り進める作業の完全停止を強いられています。

 なおトンネル工事は2026年度の冬ごろから稼働する予定としており、掘進するうえで一切の支障物がなく、順調に進んだとしても、2027年度までの開通は困難だとしています。

 トンネル工事完了の見通しがたった時点で、改めて開通目処が公表される予定です。

 ちなみに、名神の高槻JCT周辺ではすでに立派な高架橋が出現しており、残る区間は着々と工事が進められています。

 部分的な開通で、すでに走りやすくなっている新名神ですが、まだ本来のポテンシャルは発揮できていません。

 ひとまずは、城陽JCTまでの開通が先になりそうですが、現時点で全線開通は2030年以降へとさらに先延ばしになった形です。今後の動向に期待したいところです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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