ついに全線開通へ 兵庫の南北大動脈「国道175号 西脇北バイパス」が6月13日に完成! 渋滞解消や事故の削減に期待
兵庫国道事務所は、国道175号「西脇北バイパス」の未開通区間が2026年6月13日に開通し、全線完成すると発表しました。新ルート誕生により、慢性的な渋滞の解消だけでなく、広域医療圏の救急搬送迅速化や、災害時に強い避難・輸送路としての役割に期待が寄せられています。
さまざまな効果もたらす高規格新ルート誕生
国土交通省近畿地方整備局兵庫国道事務所は、整備を進めてきた国道175号「西脇北バイパス」の未開通区間について、2026年6月13日16時に開通すると発表しました。
供用が開始されるのは、兵庫県西脇市下戸田から同市寺内までの延長3.1kmの区間です。
すでに開通している区間と合わせることで、西脇北バイパスの全線が完成することになります。
今回全線開通を迎える国道175号西脇北バイパスは、兵庫県西脇市下戸田を起点とし、同市黒田庄町大伏を終点とする延長5.2kmの道路です。
道路規格は第3種第1級に区分され、設計速度は時速80kmに設定されており、快適でスムーズな走行が可能なハイスペックな設計となっています。
車線数は将来的な4車線化を見据えつつ、今回は暫定2車線での供用開始となります。
この西脇北バイパスは、単なる一地域のバイパス道路にとどまらず、延長約30kmにも及ぶ高規格道路「東播丹波連絡道路」の重要な一部を形成しています。
西脇市域と東播地域、さらには丹波地域へのアクセス性を劇的に向上させるだけでなく、山陽自動車道や中国縦貫自動車道、北近畿豊岡自動車道といった高速道路網と一体となって広域交流ネットワークを構築するという目的を持ちます。

本事業は2006年度から工事が始まり、2020年3月には寺内ランプから大伏ランプまでの延長2.1kmが先行して開通しました。
全線開通によって期待される効果の一つが、並行する国道175号現道の交通混雑の緩和です。
これまで西脇北バイパスと並行する国道175号は、通過する交通量が本来の交通容量を約1.2倍も超過している状態が続いていました。
そのため、朝夕の通勤時間帯を中心に著しい交通混雑が発生。特に上戸田南交差点付近では下り方向で最大590mにも及ぶ長い渋滞が確認されるなど、ドライバーに大きなストレスと時間のロスをもたらしていました。
また、交通容量の超過による旅行速度の低下も問題視されています。
しかし、今回のバイパス全線開通により、通過交通が新しいバイパスへと大きく転換することが見込まれています。
予測データによれば、開通前は1日あたりおよそ1万2200台だった現道の交通量が、開通後には8500台まで大幅に減少すると試算されており、交通流の改善が期待されています。
また、渋滞の解消は単に移動時間の短縮をもたらすだけでなく、交通安全の確保という観点でも非常に重要です。
これまでの事業中区間では年平均5.5件の死傷事故が発生しており、そのうち約7割が交通混雑に起因すると考えられる追突事故でした。
先行して開通した区間において死傷事故件数が約4割も減少したという実績があることからも、今回の全線開通によって現道の交通流がスムーズになり、追突事故をはじめとする交通事故の大幅な削減と地域の安全・安心の向上が見込まれています。
西脇北バイパスが担う役割は、日常の交通利便性の向上だけにとどまりません。地域の医療ネットワークを支える機能も大いに期待されています。
西脇市が属する北播磨医療圏は、隣接する丹波医療圏と連携して広域的な医療圏を形成しています。
この地域における救急搬送の状況を見ると、全体の約8割もの患者が国道175号沿線に位置する病院へと搬送されているという実態があります。
さらに、周産期や脳疾患血管医療の重要な拠点となっている西脇市立西脇病院へは、丹波医療圏である丹波市からも多くの患者が救急車で運び込まれています。
このように一刻を争う救急搬送において、現道の国道175号で頻発する渋滞は、緊急車両の迅速な走行を妨げる大きな障壁となっていました。
しかし、西脇北バイパスが全線開通することで、医療拠点へのアクセス性と走行環境の向上が見込まれます。
例えば、国道175号を経由した場合に約70分かかっていた所要時間が、西脇北バイパスを経由することで約64分に短縮されるといった具体的な効果も見込まれています。
わずかな時間の短縮が命を左右する救急医療の現場において、スムーズに走行できる高規格なバイパスの完成は、地域住民の命と健康を守るための強力な支援となるでしょう。
さらに、近年頻発する激甚災害に備えるための「地域防災力の向上」も、西脇北バイパス整備の極めて重要な目的の一つです。国道175号の現道沿いには、100年に一度の確率で想定される降雨によって大規模な浸水が想定されている区域が存在しています。
国土交通省が実施した防災点検においても、災害発生時に道路の機能が阻害されてしまう恐れがある「要観察箇所」が複数確認されていました。
万が一、大規模な水害が発生して現道が冠水などの被害を受けた場合、広域的な移動や物資の輸送が完全にストップしてしまうリスクを抱えていたのです。
これに対し、新たに建設された西脇北バイパスは、水害の影響を最小限に抑えるための工夫が随所に凝らされています。
道路の大部分が高架部や高く盛られた土工部で構成されており、周囲が浸水した場合でも道路自体は水面より高い位置を保つことができるため、浸水を避けて安全に避難や通行を継続することが可能とされています。
兵庫県内の広域防災拠点を結ぶ強靭なネットワークの一部として、地域全体の防災力を力強く底上げし、いざという時の安心を支える要のインフラとなることが期待されています。
Writer: くるまのニュース編集部
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