ヤマハ本気の「“後輪駆動”スポーツカー」が凄い! わずか“750キロ”の「超軽量ボディ」採用!「レザー×金属」の豪華インテリアもカッコイイ! “究極の2シーター”目指した「スポーツライドコンセプト」とは!

高性能エンジン開発に定評を持つヤマハが、他社のサポートではなく自らのブランドを冠したクルマの製造に本気で乗り出そうとしていた時期がありました。それこそが、2015年に発表された「スポーツライドコンセプト」です。

ヤマハ本気の「“後輪駆動”スポーツカー」が凄い!

 日本を代表する二輪車メーカーであると同時に、古くからトヨタをはじめとする数々の自動車メーカーの高性能エンジン開発に深く携わってきたヤマハ。

 そんな同社が、他社のサポートではなく自らのブランドを冠したクルマの製造に本気で乗り出そうとしていた時期がありました。

 世界中のクルマ好きにその本気度を見せつけたのが、2015年に開催された「第44回 東京モーターショー」の会場でベールを脱いだ「スポーツライドコンセプト」です。

 このクルマは、オートバイが持つライダーと機械との一体感や、ダイレクトな操縦の喜びを、四輪のスポーツカーという形態で表現することを目標に企画されました。

 開発にあたっては、かつてF1マシンの設計などで数々の伝説を残した天才的な自動車デザイナー、ゴードン・マレー氏が提唱する、画期的な車両製造プロセス「iStream(アイストリーム)」が導入されています。

 これは、高い強度を持つ鋼管パイプのフレームに、軽量なカーボンファイバー製のパネルを貼り合わせて骨格を形成するという手法。

 これにより、莫大なコストをかけずに、レーシングカー並みの高剛性と大幅な軽量化を両立させることに成功していました。

ヤマハ本気の「“後輪駆動”スポーツカー」が凄い!
ヤマハ本気の「“後輪駆動”スポーツカー」が凄い!

 そんなスポーツライドコンセプトの車体サイズは、全長3900mm×全幅1720mm×全高1170mm。

 日本の公道でも扱いやすいコンパクトなサイズ感でありながら、特筆すべきはその圧倒的な軽さです。

 カーボン素材を贅沢に活用した恩恵により、車両重量はわずか約750kgという、現代の安全基準を満たすクルマとしては驚異的な数値を達成していました。

 具体的なエンジンのスペックなどは公式に発表されませんでしたが、座席のすぐ後ろに動力源を配置するミッドシップレイアウトを想定したパッケージングが採用されていました。

 エクステリアは、空気抵抗を極限まで減らすことを狙った、地を這うように低く構えたシルエットが特徴です。

 一方でインテリアは、無機質な金属の質感をあえてむき出しにしつつ、手触りの良い上質なレザーやカーボン素材を美しく組み合わせることで、ドライバーが運転に集中できるストイックさと、大人のスポーツカーにふさわしいエレガントさを兼ね備えた空間に仕立てられていました。

 モーターショーでの初公開直後から、このモデルに対する評価は非常に高く、近い将来における市販化を期待する声がメディアやファンの間で一気に高まりました。

 その後も、欧州のテストコースなどで開発車両と思われるテスト走行の様子が何度も目撃され、ヤマハが四輪乗用車市場へ本格参入する日は目前に迫っていると誰もが信じて疑いませんでした。

 しかし、経営環境の変化や将来のモビリティ事業に対する方針の転換など複数の要因が重なり、2019年にヤマハは四輪車市場への参入プロジェクトの凍結を正式に発表することになります。

 結果として、スポーツライドコンセプトが量産モデルとしてディーラーに並び、一般のユーザーが公道でステアリングを握るという夢は幻に終わってしまいました。

 しかし、二輪車メーカーならではの独自の哲学と、F1譲りの高度な設計思想を融合させ、純粋に走る楽しさを追求したこの妥協なきスポーツカーの姿は、クルマの歴史における一つの鮮烈な記憶として、ファンの間で今もなお語り継がれています。

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Writer: くるまのニュース編集部

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