往年の名車が「4ドアから2ドア」になってパワーアップ!? 340馬力&カーボンパネルで現代風にアレンジ! ランチア「デルタ」レストモッド車がAMC26に登場

2026年4月10日〜12日に、幕張メッセで開催された「オートモビルカウンシル2026」では、主催者展示のテーマ「現代に蘇る往年の名車<レストモッドの世界>」に即した展示が行われ、「レストモッド」された2台のランチア「デルタ」が並びました。

往年の名車「デルタ」を現代流にモディファイ

「オートモビルカウンシル2026」では、「Designed by ピニンファリーナ」と、「現代に蘇る往年の名車<レストモッドの世界>」を主催者展示のテーマと定め、イタリアのカロッツェリア「ピニンファリーナ」がデザインした名車と、レストモッドされたモデルがズラリと並びました。

 レストモッドとは、いにしえのクルマをレストアする際、現代の技術やデザイントレンドを投入してモディファイを行うことです。

 オートモビルカウンシル2026では、ランチア「デルタ インテグラーレ」、ポルシェ「911」、そしてスバル「インプレッサWRX 22B」のレストモッドモデルが計4台展示され、注目を集めました。

 ランチア デルタといえば、1987年から1992年の間、世界ラリー選手権(WRC)においてランチアにマニュファクチャラーズタイトル6連覇を与えた名車として知られています。

 元来のデルタは、フォルクスワーゲン「ゴルフ」に対抗するべくして開発された、1.5〜1.6リッタークラスのおとなしい5ドアハッチバック車でしたが、1987年からWRCが市販車をベースとした「グループA」規定で争うこととなり、新たにランチアの「武器」として選ばれました。そして1986年、4WD+2リッターターボエンジンで武装した「HF 4WD」をリリースしました。

「ランチア デルタ・インテグラーレ・フトゥリスタ byアモス」
「ランチア デルタ・インテグラーレ・フトゥリスタ byアモス」

 1988年からはオーバーフェンダーを備えた「HFインテグラーレ」に、1989年には1気筒あたり4バルブ化した「HFインテグラーレ16V」へ、さらに1992年には外観も迫力を増した「HFインテグラーレ エヴォルツィオーネ」に進化。そして1993年、最高出力215psに達した「デルタHFインテグラーレ エヴォルツィオーネII」へと発展を遂げています。

 ラリーフィールドでの伝説的な活躍によって、生産中のみならず現在に至るまで世界中でデルタの人気が衰えることはなく、近年では国内中古車市場でなんと4800万円で売られている車両さえあるほどです。

 その人気を裏付けるように、オートモビルカウンシル2026では2台のレストモッド・デルタが登場しました。

 入口側に置かれていたえび茶色のデルタは、「ランチア デルタ・インテグラーレ・フトゥリスタ byアモス」と呼ばれるモデルです。

 レーシングドライバーかつ旧車コレクターというエウジェニオ・アモス氏が主宰するカロッツェリア「アウトモビリ・アモス」が2018年に製作したレストモッドモデルで、ベースとなったHFインテグラーレ16Vの外観はそのままに、フロント全体のブラックアウト、テールライトの交換などを行なって現代風にアレンジ。

 さらにリアドアを埋めて2ドア化されているのも特徴です。しかもアウターパネルのほとんどは、新たにカーボンにて作り直されています。

 もう一台の白いデルタは、「デルタ Evo マルティーニ・レーシング」です。こちらは1994年のHFインテグラーレ エヴォルツィオーネIIを元にレストア&モディファイを実施。しかも製作プロジェクトを進めたのは、かつて2度のワールドチャンピオンに輝いた名ドライバー、ミキ・ビアジオンというのですから驚きです。

 開発コンセプトは、「水面下で開発されていたという “幻の” デルタ エヴォルツィオーネIIIを蘇らせる」こと。そのためエクステリアには大きな変更は与えられていませんが、手書き風のマルティーニレーシングのロゴや、端部がかすれたカラーリングが斬新な印象を与えます。

 しかし内面は現代流にアップデート。エンジンはWRC仕様をベースにチューニング。340psへと向上したパワーを受け止めるためボディ剛性のアップ、最新式のブレンボ製ブレーキなどを備えています。

※ ※ ※

 レストモッドという新しい文化は、日本でも流行の兆しがあります。今後、どんなクルマがどのようにも変わるのでしょうか。楽しみに待ちたいと思います。

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Writer: 遠藤イヅル

1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。

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