新車1200万円! 斬新「V8搭載4人乗りスポーツカー」実車展示! まさかの「隠し機能」多数採用で「ドアノブ」もない! 曲面デザイン&豪華内装のTVR「サーブラウ」AMCで販売
旧車を中心とするイベント「オートモビルカウンシル2026」で、貴重なTVR「サーブラウ」が展示されました。どのようなクルマなのでしょうか。
「乗り降りができない」という話で有名なTVR
2026年4月10日〜12日の3日間、千葉市美浜区の幕張メッセで開催された旧車を中心とするイベント「オートモビルカウンシル2026」に、TVR「サーブラウ」が展示されました。
どのようなクルマなのでしょうか。
オートモビルカウンシルの楽しみは、名車の誉れ高いモデルからマイナーなモデル、知名度はそれなりにあるけれど、なかなか実車をお目にかかれないようなモデルまで、路上ではまず見られない珍しいクルマが集結することです。
今年の「オートモビルカウンシル2026」では、さいたま市緑区で盛業中の自動車整備工場「ガレージイガラシ」が展示したTVRサーブラウ(Cerbera)も、まさにその一台でしょう。
![1999年式のTVR「サーブラウ 4.5」[オートモビルカウンシル2026/ガレージイガラシ出展車]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2027/04/20260416_tvr_cerbera_amc26_00.jpg?v=1776311805)
1947年に創業した英国TVRは、当初、自動車修理業を本業としていました。1949年に独自のスペシャルモデルを完成させたものの、生産は軌道に乗りませんでした。
しかし1957年にTVR初の市販スポーツカー「グランチュラ」を発売して以降はスポーツカーメーカーとして花開き、初代「グリフィス」、「ヴィクセン」、「タスカン」、「Mシリーズ」、「タスミン」などを続々と送り出しました。
ところがタスミンのウェッジシェイプデザインが受け入れられず失敗作に終わったため、経営権をピーター・ウィラーという人物に譲渡。そしてピーターは、TVRらしさを取り戻した「Sシリーズ」や2代目グリフィス、「キミーラ」を次々と発売。TVRを、イギリスを代表するバックヤード・ビルダーへと成長させました。
1997年から発売を開始したスポーツカーのサーブラウも、ピーター・ウィラーが率いていた時代のTVRを象徴する一台です。
大きな特徴は、2人乗りだったキミーラのホイールベースを延長して、2+2の4名乗車を可能としたこと(ただしリアシートはかなりタイト)、そして自社開発の4.2リッターV型8気筒SOHCエンジン「APJ8」を搭載したことです。
当初は最高出力360psの4.2リッターエンジンが搭載されましたが、のちに420psまでパワーを上げた4.5リッターを追加。さらに、こちらも自家製の4リッター直列6気筒DOHCエンジン「スピード6」を搭載した仕様も設定されました。
外観はTVRらしい丸いボディで、ダッシュボードも曲面主体でデザインされています。シートやダッシュボードはすべてレザーで覆われており、TVRのフラッグシップモデル、かつ豪華なGTカーという側面も持ち合わせていました。
ところでサーブラウには、外から見るとドアノブの類が見当たりません。「TVRは乗り降りしたくてもわからない」という話は、クルマ好きの中でちょっとした話題になることがあります。
正解は、サーブラウの場合、外側から開ける際は「ドアミラー下のボタンを押す」。そして内側からは「ドア内張りにある黒いボタンを押す」もしくは「サイドシル側面の小さなレバーを操作する」のです。これはわかりません!
TVRはこのような「変なギミック」が大好きなようで、ドアの開閉に関しては、2代目グリフィスではドア後部のスイッチを押すと外から開き、中からはセンターコンソールの脇にある小さなレバーを引くとドアが開きます。
でもこれはわかりやすいほう。キミーラではシフトノブ後方にあるアルミ削り出しのノブを回すとドアが開き、1999年に登場の2代目タスカンでは、オーディオ脇の小さなボタンを押します。
サーブラウに話を戻すと、ステアリングホイールの下半分に補助メーターとスターターボタン、ステアリングホイールの9時のあたりにボタン式のワイパースイッチ、パワーウィンドウはオーディオの左右、給油口はトランクリッドを開けないと出てこないなど、エキセントリックな設計が散りばめられています。
なおガレージイガラシが展示したサーブラウは、1999年式の「4.5」で、価格は750万円です。参考までに1999年時点での新車販売価格は、1198万円でした。
ちなみにガレージイガラシのブースでは、他にもブリストル「401」、「MG B GT」、そしてフルレストアされたシトロエン「2CV」を展示していました。
極めて珍しいブリストルやサーブラウを置いているということは、自動車整備を得意とする同社が、さまざまな車種の修理・メンテナンスを取り扱えるという証拠といえます。
Writer: 遠藤イヅル
1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。






















