臨海部とバイパスを最短で結ぶ“待望の2.3km” 秀吉軍由来の「俺天下山トンネル」爆誕! 姫路の「広畑青山線」4月26日に開通へ
兵庫県姫路市において長年進められてきた「県道広畑青山線バイパス」の供用開始日が決定しました。播磨臨海部と国道2号姫路バイパスを南北に直結するこの新ルートは、慢性的な渋滞解消と物流の効率化を担います。2026年4月26日の開通を目前に控えたこの重要幹線道路にはどのような特徴があるのでしょうか。
25年の歳月を経て結ばれる「播磨の南北大動脈」
兵庫県が2001年度から着々と整備を進めてきた道路改築事業「県道広畑青山線バイパス」が、いよいよ2026年4月26日16時に暫定2車線で開通します。
今回供用が開始されるのは、姫路市広畑区才から西蒲田に至る延長2.3kmの区間で、国道2号姫路バイパスの姫路西ランプと、県道和久今宿線の正門一丁目交差点が一本の道で結ばれることになります。
この路線の最大の特徴は、播磨臨海工業地帯と広域幹線道路である姫路バイパスを最短距離でつなぐ点にあります。
これまでは、広畑方面から姫路西ランプへ向かう際、道幅の狭い生活道路を通り抜けるか、大きく迂回して混雑の激しい現道を走行する必要がありました。
バイパスの完成により、大型車もスムーズに通行可能な高規格のルートが確保され、臨海部の産業活動を支える物流ネットワークが飛躍的に強化されます。
バイパスの開通がもたらす最大のメリットは、周辺道路の混雑緩和です。
これまでの調査では、京見橋西詰交差点で最大600mもの長い車列が発生するなど、地域住民の日常生活にも支障をきたしていました。
新ルートへの交通転換が進むことで、これらの渋滞ポイントの解消が期待されており、中地ランプ付近でも約10%の交通量減少が見込まれています。これにより、走行速度の向上だけでなく、排気ガスの削減といった地域環境の改善にも寄与する設計となっています。
また、最新の道路設計には「人に優しい」工夫が随所に凝らされています。
車道部には走行騒音を低減する排水性舗装を採用し、歩道および自転車道には雨水を地下へ浸透させる透水性舗装を導入しました。
これにより、豪雨時の路面冠水を防ぐとともに、河川への急激な雨水流出を抑制し、地域の水害対策としても機能します。
中央分離帯には、雑草抑制効果が高く維持管理費を抑えられる「ガザニアン」を植栽し、景観の美化とコスト意識を両立させている点も注目に値します。

バイパスの全線開通を支えるのは、2つの巨大な構造物です。一つはJR山陽本線と交差するアンダーパス部で、約300mの区間を立体交差化することで踏切待ちによる渋滞を完全に排除しました。この工事はJR西日本と兵庫県が密に連携し、鉄道の安全運行を維持しながら慎重に進められました。
大雨時には、アンダーパスへの誤進入を防ぐために空気式遮断機(エアーバルーン)が設置されており、車両水没事故を未然に防ぐ最新の安全設備も整っています。
もう一つの象徴が、約250mの長さを誇る「俺天下山(おれてんかやま)トンネル」です。
このユニークな名称は、豊臣秀吉の軍が英賀城を攻めた際、勝利を確信して「織田が天下(おだがてんか)」と勝ちどきを上げた伝承が訛ったものとされています。
歴史的な背景を持つこの山を貫くトンネルは、NATM工法という山岳トンネルの技術を用いて構築されました。
今回の開通では東側の「Aライン」が供用され、将来的な4車線化を見据えた「Bライン」の準備も進められています。
2026年4月26日の開通時は、車道幅員6.5m(全幅15m)の暫定2車線でのスタートとなりますが、将来的には全幅28mの完成4車線道路へと拡張される計画です。完成時の計画交通量は1日あたり3万7800台と予測されています。
Writer: くるまのニュース編集部
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