レクサス「LBX」サイズの「“ちいさい”SUV」! 全長4.1m“ちょうどいい”ボディ×「1リッター21km」の低燃費も魅力! パワフルな1.5L「ターボ」搭載の「DS 3」どんなクルマ?
フランスのプレミアムブランド「DSオートモビル」のコンパクトSUV「DS 3」。彫刻的デザインと独自の世界観を持つ一台ですが、どんな成り立ちで、いまの日本仕様はどのような中身なのでしょうか?
フランスの“ちいさい”高級SUV!
DSオートモビルは、フランスの職人技(サヴォア・フェール)を自動車の世界に昇華させたプレミアムブランドです。
そのラインアップにおいて、最もコンパクトながらブランドの哲学を最も濃密に反映しているのが「DS 3」です。
一目でそれと分かる独創的なデザインは、内装に足を踏み入れればダイヤモンド(ひし形)をモチーフにしたスイッチ類や上質な素材が、まるで高級時計の文字盤のような緻密な空間を演出しています。これこそが、単なる移動手段ではない「移動する芸術品」と称される理由です。
DS 3の歴史を遡ると、そのルーツは2009年に欧州で発表された「シトロエン DS3」にあります。
日本には2010年に導入され、当時はスタイリッシュな3ドアハッチバックとして登場しました。独自の「シャークフィン」形状のBピラーは、2018年に世界初公開された現行型(日本では2019年に導入)でも受け継がれている意匠です。

DS 3はもともとはシトロエンの上級ラインでしたが、2014年に独立ブランドとして発足し、その後に欧州でもDSとして展開を本格化しました。
親ブランドであるシトロエンは1919年にアンドレ・シトロエンによって設立されました。創業者が手がけていたヘリカルギア(はすば歯車)の噛み合わせをデザイン化した「ダブル・シェブロン」を象徴とし、「先進技術の民主化」を掲げて「トラクシオン・アバン」など革新的な技術を数多く生み出してきた歴史があります。
DSはその精神を受け継ぎ、さらなる高級感を加えたブランドです。メカニズム面では、ステランティスグループの共通プラットフォーム(CMP系)をベースに、プジョー「2008」やシトロエン「C4」などと近い成り立ちのモデルとされています。
2023年5月にマイナーチェンジが実施され、車名をそれまでの「DS 3 CROSSBACK」から「DS 3」へ変更するとともに、2本の縦ラインが特徴的なデイタイムライトや大型の10.3インチタッチスクリーンを採用するなど内外装を刷新。
過去にはBEV(バッテリー式電気自動車)の「DS 3 CROSSBACK E-TENSE」が販売されていましたが、現在の日本仕様のパワートレインは1.5リッター直列4気筒ディーゼル(BlueHDi)のみとなっています。
このエンジンの最高出力は130ps、最大トルク300Nmを発生、8速ATを組み合わせています。太いトルクと多段ATで快適な走行を実現しつつ、WLTCモード燃費21.0km/Lと効率にも優れています。
ボディサイズは全長4120mm×全幅1790mm×全高1575mm。これは国産プレミアムコンパクトのレクサス「LBX」に近いサイズ感ですが、DS 3は彫刻的な造形によって数値以上の存在感を放っています。
価格(消費税込 ※経済変動加算額15万円含む)は「OPERA BLUE HDI」が505万円から、特別仕様車「OPERA BLUE HDI EDITION NOIR ET BLANC(エディション ノアール エ ブラン)」が504万4000円からです(2025年3月下旬時点)。
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DS 3は、単なるコンパクトSUVの枠を超え、フランスの歴史と文化を日常のドライブに持ち込んでくれる稀有な一台です。
効率やスペックだけでは語れない「情緒的な価値」を重視するユーザーにとって、これほど所有欲を満たしてくれる選択肢は他にありません。
国産プレミアムとは一線を画す、アヴァンギャルドな世界観に一度触れてみれば、あなたのクルマ選びの基準が大きく変わるかもしれません。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。





























