“ランエボ”みたいな「小ベンツ」公開! 大型ウィング&ド迫力オーバーフェンダー採用! ドイツに現れた「190 E 2.5-16エボリューションII」どんなクルマ?

ドイツのメルセデス・ベンツ ミュージアムは、特別展において高性能スポーツセダン「190 E 2.5-16エボリューションII」を2026年5月31日まで展示しています。かつて「小ベンツ」と呼ばれたエントリーモデルをベースに開発され、現在のオークションでは超高額で取引されるマシンは、一体どのようなクルマなのでしょうか。

巨大ウイングとオーバーフェンダーが放つ異様なオーラ!

 ドイツのメルセデス・ベンツ ミュージアムは、現在開催中の特別展「Youngtimer(ヤングタイマー)」において、ホモロゲーションモデル「190 E 2.5-16 Evolution II(エボリューションII)」を2026年5月31日まで展示しています。

 今回展示されているのは、シフトレバーに「222/500」のバッジが輝く、シリアルナンバー222の貴重な個体です。

 ベースとなった「190シリーズ」は、メルセデス・ベンツが顧客拡大を狙い1982年に投入したエントリーモデルです。同社でもっともコンパクトなセダンとして大ヒットし、日本でも1985年に発売されると「小ベンツ」の愛称で親しまれ、メルセデス・ベンツの普及に大きく貢献しました。

 このベーシックなセダンをベースに、モータースポーツで勝つための戦闘マシンとして過激な進化を遂げたのが「エボリューション」モデルです。日本で“エボ”といえば、ラリーで活躍した三菱のセダン「ランサーエボリューション(ランエボ)」がお馴染みですが、それと同様にレースの規定(ホモロゲーション)を満たすために生み出された特別なクルマでした。

大型ウィング&ド迫力オーバーフェンダーがカッコいい!
大型ウィング&ド迫力オーバーフェンダーがカッコいい!

 1986年に英国のコスワースが開発に関与した175馬力の「190E 2.3-16」が登場し、ドイツツーリングカー選手権(DTM)に参戦。1988年にはレギュレーション変更に合わせて2.5リッターに排気量アップした「190E 2.5-16」へ進化します。

 そして、DTMでの戦闘力をさらに高めるため、1989年に「エボリューションI」が、続く1990年に究極の進化形であるエボリューションII(通称エボII)が登場しました。

 エボIIの最大の特徴は、市販車とは思えないほどアグレッシブなエアロパーツです。前後のアンダースポイラーに加え、そびえ立つほど巨大なリアウイング、そして大きく張り出したオーバーフェンダーが装着されています。

 これらは単なる装飾ではなく、実際のレースで強力なダウンフォースを生み出すための本格的な空力デバイスです。

 面白いエピソードとして、巨大なリアウイングを装着した影響で、トランク中央にある「スリーポインテッドスター(ベンツのエンブレム)」の位置が数センチ下に移動しており、トランクの鍵穴がエンブレムの中に配置されるという珍しいレイアウトになっています。

 また、足元には245/40ZR17サイズのタイヤと、専用の17インチ6スポークアルミホイールを装着。当時のチーフデザイナーであったブルーノ・サッコ氏が「まるで古代ローマの戦車のようだ」と評したことから、「戦闘ホイール」という異名も持ちます。

搭載される2.5リッター直列4気筒DOHCエンジンは、最高出力235馬力を発揮。最高速度は250km/hに達し、メーターは260km/hまで刻まれています。このマシンを武器に、1992年のDTMではクラウス・ルードヴィッヒ氏がシリーズチャンピオンを獲得し、その実力を歴史に刻みました。

 エボIIはDTMのホモロゲーション(参戦規定)を満たすために生産され、当時の規定である500台に対し、安全マージンを取って502台だけが製造されました。ボディカラーはすべて「ブルーブラックメタリック」に統一されています。

 当時の新車価格は約12万マルク(1990年当時のレートで約1080万円)。ベースとなった標準の190Eが約3万8000マルク(同・約340万円)だったことを考えると、3倍以上という非常に高価なクルマでした。

 現在、190E 2.5-16 エボリューションIIはその希少性とレースでの輝かしい実績から、世界中のコレクターが垂涎する伝説のモデルとなっており、近年のオークションなどでは数千万円から、状態によっては1億円に迫るような超高額で取り引きされています。

 今回、メルセデス・ベンツ ミュージアムで展示されるのは、当時プレス向けのテスト車両として使われた後、そのままメーカーのコレクションとして保管されてきた極上の1台です。現代のハイパフォーマンスセダンとは一味違う、1990年代の熱いモータースポーツ魂を感じられる貴重な機会となっています。

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Writer: くるまのニュース編集部

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