ダイハツの「“オラオラ顔”ワゴン」! 便利な「スライドドア」&全長3.7mの「ちいさなボディ」採用! ド迫力「ギラギラグリル」もイイ「トールプレミアム」とは

2026年1月には「東京オートサロン」が、2月には「大阪オートメッセ2026」が開催されました。過去のカスタムカーの祭典を振り返ると、ダイハツが放った衝撃的な一台がありました。はたしてそのクルマの正体とは、どのようなものだったのでしょうか。

”ちょいワル”ワゴン

 2026年1月には「東京オートサロン」が、2月には「大阪オートメッセ2026」が開催されました。こうした各地のカスタムカーの祭典を振り返ると、メーカーが手掛けたコンセプトモデルの中には、ファンの記憶に深く刻まれた「幻の名車」が存在します。

 2019年1月に開催された「東京オートサロン2019」でダイハツが披露した「トール プレミアム」は、間違いなくその筆頭といえる一台でしょう。

 製作を手掛けたのは、日本の軽自動車市場を牽引するダイハツです。同社は近年、「遊びゴコロをみんなのものに」をテーマに掲げ、軽自動車だけでなく登録車のカスタマイズ提案にも注力しています。

 この「トール プレミアム」のベースとなったのは、2016年に登場したダイハツのコンパクトハイトワゴン「トール」です。なお、前年の2018年にも同じ車名で出展されており、2019年版は、さらに違ったカスタムカーとして出展されました。

 トールは、全長3700mm×全幅1670mmという取り回しの良いコンパクトなサイズながら、軽自動車作りで培ったノウハウを活かした広い室内空間と、高い利便性を備えたファミリーカーとして人気を博しています。

ノア顔!?
ノア顔!?

 通常であれば、便利で親しみやすい”家族のためのクルマ”というイメージが強いトールですが、このコンセプトモデルではそのキャラクターを一変させました。

 トールプレミアムは、ファミリー層向けのトールにあえて”やんちゃな雰囲気”や”圧倒的な存在感”を加え、若い世代へアピールすることを目指していました。

 ダイハツのデザイン担当者は当時、ファミリー向けのトールに迫力を与えて若い層にも届くように狙ったと説明しており、そのために大型グリルや2トーンカラー、青いLEDラインの連続演出などで“少しやんちゃ”な雰囲気を作り込んだといいます。

 エクステリアデザインは、まさに”迫力”の一言に尽きる仕上がりとなりました。その最大の特徴は、フロントマスクの印象を決定づけるグリル周りの処理です。

 フロントグリルは、目立つように大きく見せる工夫が凝らされ、ボディカラーには大胆なツートンカラーを採用することで、スポーティかつ攻撃的なスタイルを構築しました。

 さらに注目すべきは、フロントの印象を際立たせる灯火類です。

 通常の白いLEDラインをあえて「ブルーのLEDライン」に変更。このブルーのラインがグリル内までつながって一本の線に見えるようなカスタマイズが施されており、夜間でも他車とは違う独特の存在感を放つよう仕立てられています。

 2018年版ではパールホワイトにメッキパーツを多用した優美な高級感が提案されましたが、2019年版ではよりアグレッシブなキャラクターが強調されました。

 インテリアについても、外観に合わせてプレミアム感を狙ったコーディネートがされており、ベース車両の黒基調に対して、トールプレミアムではホワイトを差し込み、外観同様に印象を大きく変える狙いが示めされていました。

 しかし、外装の作り込み同様、室内も若者の所有欲を満たすような上質な空間が目指されたことは想像に難くありません。

 パワートレインなどのスペックは、明らかにされていませんが、基本的にベース車であるトールに準じていたと考えられます。なお、トールに搭載されるエンジンは、1.0リッター直列3気筒で、自然吸気またはターボエンジンが設定されています。

 反響は多数に及び、その圧倒的なフロントマスクから、「上級ミニバンにも匹敵する強い存在感を放っている」「コンパクトカーには見えない迫力がある」などと評されました。

 残念ながら、この「トール プレミアム」がそのままの姿で市販されることはありませんでしたが、デザイン次第でここまでクールなクルマに変わるという可能性を証明して見せました。

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Writer: 佐藤 亨

自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。

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