ミシュランタイヤ3銘柄を徹底比較試乗!「トータル・パフォーマンス」性能をSUV3台で体感してみた【PR】
3種類のSUV向けタイヤを試乗して分かった「ある事」とは?
今回は3つの個性を持ったミシュランタイヤを試乗して紹介してきましたが、「ある事」に気づいた人はいるでしょうか。
スポーツに属する「PILOT SPORT 4 SUV」は快適性が高く、コンフォートに属する「PRIMACY SUV+」は運動性能が高く、そして「CROSSCLIMATE 2」は雪道もこなすタイヤとは思えないオンロード性能……。そう、どのタイヤもキャラクターに相反する性能を備えていることです。さらにいえば、「過度なところがない」「連続性がある」など、乗り味の特性も非常に似ているのです。
それはなぜか? ミシュランのタイヤづくりの哲学が共通だからです。
今回試乗したミシュランのタイヤラインナップを大きく分けると「スポーツ」「コンフォート」「オールシーズン」の3つに分類されます。これだけだと他のタイヤブランドと同じですが、他社と決定的に異なるのは、ミシュランとして必要な総合性能を実現したうえで、「より注力したい性能を高める」という考え方でタイヤづくりを行っている点。これをミシュランでは「トータル・パフォーマンス」と呼んでいるのです。
ただ、残念ながら日本の消費者は「専用」「特別」というキーワードに飛びつきやすい一方で、「トータル・パフォーマンス」というキーワードは「個性が薄い」「どっちつかずの性能」というニュアンスに取ってしまいがち。なので、そんな考えをもし持っていたら今回の記事を読んで認識を改めてみてはいかがでしょうか。
また、これまでミシュランはモータースポーツで数多くの栄冠を勝ち取ってきましたが、その多くは耐久レースであることをご存じでしょうか?
耐久レースで勝利する秘訣(ひけつ)は気合や根性ではなく、いかに速く、安全に、楽に、そして快適に走らせられるかです。
それは今回テストしたタイヤの要件と全く同じ。つまり、ミシュランのモータースポーツ活動はストリートタイヤ開発のために行っているのです。
タイヤづくりの哲学がブレないから、どのタイヤに乗っても同じ“味”がするのです。だからユーザーは、自らの用途や走らせるステージに合わせて“方向性”を選択すれば間違いが起きないというわけです。
さらにいうと、ミシュランは世間的には「輸入車向けのタイヤ」「値段が高い」というイメージがありますが、ミシュランに聞くと「値段に関しては、実は他社製品との差はほとんどありません。さらにいうと摩耗性能が高く、摩耗した後も履き始めの性能が長く続くので、結果的にはお買い得なんですよ」と教えてくれました。「ミシュランは高い」は単なる都市伝説だということです。
だからこそこの記事をここまで読んでくれた人には、ぜひミシュランのタイヤを履いてその性能を実感してほしいと思います。
[Text:山本シンヤ Photo:小林岳夫]
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。