柱がないトヨタ「斬新ハイエース」現る!? 20年以上変わらなかったが…ついに全面刷新か 新コンセプト披露で、「キャラバン」オーナーも熱視線

「ジャパンモビリティショー2025」でトヨタは、次期型を示唆する「ハイエース コンセプト」を披露しました。衝撃の「Bピラーレス」による大開口に加え、海外版とは異なる「200系サイズ」の維持に、現行やライバル日産「キャラバン」のオーナーからは安堵と期待の声が続出しています。

助手席ドアが「パカーン」と開く!? 衝撃の「柱なし構造」が凄すぎる

 トヨタは「ジャパンモビリティショー2025」にて、次期型を示唆する「ハイエース コンセプト」を世界初披露しました。

 日本で長年親しまれた200系の後継として、セミボンネット化や助手席側の大開口スライドドアなど革新的な機能を提案。

 海外向け300系とは異なる「日本サイズ」の維持や、現行オーナーから寄せられた期待と本音、そしてライバルとなる日産「キャラバン」オーナーからはどのような反響があるのでしょうか。

柱ナシ! これが実現すればめちゃいい! トヨタ「ハイエースコンセプト」に寄せられた声は?
柱ナシ! これが実現すればめちゃいい! トヨタ「ハイエースコンセプト」に寄せられた声は?

「ジャパンモビリティショー2025」のトヨタブースにおいて、ひときわ大きな注目を集めた一台があります。それが世界初公開された「ハイエース コンセプト」です。

 2004年のデビュー以来、日本の物流や職人の足として、あるいは趣味のトランスポーターとして絶大な支持を得てきた200系ハイエース。

 約20年という長きにわたり現役を務めてきたモデルだけに、次期型の動向は常に市場の最大の関心事でした。

 すでに海外市場では大型の300系が展開されていますが、今回披露されたコンセプトモデルは、日本の道路事情に適したパッケージングでの刷新を予感させるものでした。

 エクステリアで最も大きな変化と言えるのが、従来のキャブオーバー形式からセミボンネット形式への移行です。

 短いノーズを設けることで、近年厳格化が進む衝突安全性能への対応はもちろん、ドライバーとエンジンの距離を確保し、静粛性や快適性の向上も図られています。

 機能面における最大のトピックは、助手席側に採用されたセンターピラー(Bピラー)を持たない車体構造です。

 助手席ドアと後部のスライドドアを同時に開放することで、これまでにない広大な開口部が出現します。

 長尺の建材や大きな機材の積み下ろしがスムーズになるだけでなく、車内空間へのアクセス性が劇的に向上するため、配送業から車中泊などのレジャーユースまで、多目的な活用に革命をもたらす可能性があります。

 また、コクピット周りも一新され、運転席から助手席にかけて大型のワイドディスプレイを配置。物流管理に必要な情報やナビゲーションを集約し、先進的な「働くクルマ」の姿を提示しました。

 パワートレインについては、トヨタが掲げる「マルチパスウェイ」の方針が色濃く反映されています。電気自動車(BEV)やハイブリッド(HEV)、さらには内燃機関を含め、ユーザーの用途や各国のエネルギー事情に応じた最適な動力源の搭載が想定されており、選択肢の広さも魅力の一つとなりそうです。

 革新的な進化を遂げたコンセプトモデルに対し、実際に日々ハイエースを相棒としているオーナーたちはどのような反応を示しているのでしょうか。

 仕事で200系を使用する30代の男性オーナーは、まずボディサイズへの安堵感を口にしました。

「海外で販売されている300系はボディが巨大で、日本の狭い現場や駐車場での運用には懸念がありました。しかし、今回のコンセプトモデルが200系に近いサイズ感で登場したことで、次期型への乗り換えが現実的な選択肢として視野に入った」といいます。

 また、職人にとって重要な「棚の自作」など、カスタムの余地が残されていることへの期待も寄せていました。

 一方、趣味でハイエースを活用する60代の男性オーナーは、刷新されたデザインを高く評価しています。

 セミボンネット化によるスタイリッシュな外観は、商用車感を払拭し、プライベートユースでも満足度が高いと感じたようです。

 ただし、長距離移動が多い趣味人としては、航続距離や燃料代に直結するパワートレインの構成が気になるところであり、ディーゼルエンジンの存続や電動化の実用性に注目しています。

 またハイエースの永遠のライバルである日産「キャラバン」のオーナーは今回のハイエースコンセプトをどのように見ているのでしょうか。

 仕事でキャラバンを日常的に使っている40代の男性オーナーは「やはり同じ商用バンとなるので、新しいハイエースが出てくることには関心があります」と語ります。

 さらに「正直なところ、助手席側の『Bピラーレス』構造はズルいな、というのが第一印象です。仕事柄、長尺の資材やコンパネ(合板)などを積むことが多いのですが、スライドドアと助手席ドアを開けて一気に積み込めるあの大開口部は、現場での作業効率を考えると魅力的です。今のキャラバンにはない機能ですから、純粋に羨ましいですね」

※ ※ ※

 今回の「ハイエース コンセプト」は、単なるデザインの刷新にとどまらず、安全性、快適性、そして使い勝手という全ての面でレベルアップを図ろうとするトヨタの意志が感じられます。

 特に、ピラーレス構造の実用化には車体剛性の確保やコスト面での課題も予想されますが、それらを克服してでもユーザーの利便性を高めたいという姿勢は、多くのファンに好意的に受け止められています。

 日本の物流と趣味を支え続けてきたハイエース。その次世代モデルは、伝統のサイズ感と使い勝手を守りつつ、新時代の技術を融合させた、新たな「最強のパートナー」として登場することが期待されます。

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Writer: くるまのニュース編集部

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