トヨタが「超スゴいハイエース」公開! “助手席”がついた最新版!? どういうコト? 「水素エンジン×ハイブリッド」搭載! 止まらない進化の裏側とは

トヨタが開発を進める「水素エンジンハイブリッド」のハイエース。過去の取材では計測機器の搭載位置の都合で助手席がありませんでしたが、ついに「助手席」が設置された最新車両が公開されました。一見地味な変化ですが、開発担当者は「ものすごい進化」が隠されていると語ります。実用化に向けた最新の進捗を取材しました。

「助手席」復活! トヨタ「水素ハイエース」驚きの進化とは

 トヨタがカーボンニュートラル実現に向け開発を進める、水素を燃焼させる「水素エンジン」車。

 その実用化の試金石として注目されるのが「ハイエース」です。過去の取材では様々ば計測機器の搭載位置の都合で助手席がありませんでしたが、ついに「助手席」が設置された実車が公開されました。

 一見地味な変化に見えますが、開発担当者によると、そこには「ものすごい進化」が隠されていると言います。

助手席が復活した「超スゴいハイエース」実車公開
助手席が復活した「超スゴいハイエース」実車公開

 トヨタはかねてより、商用車であるハイエース(300系)をベースに、水素エンジンを搭載した車両の開発を進めています。

 当初は水素エンジンのみを搭載していましたが、商用車に求められる航続距離や積載性、動力性能を高い次元で両立させるため、後に「水素エンジン×ハイブリッドシステム」という画期的な組み合わせを発表しました。

 その際、様々ば計測機器を搭載する関係上、暫定的に助手席は外され定員が1名減っていました。

 それから1年。今回新たに公開された車両について、開発を担当するCVカンパニーの太田氏は「一言でいうと、助手席がつきました」と明かします。

 バスや商用バンとして人や物を運ぶハイエースにとって、助手席が設置できる、つまり乗車定員や積載スペースを犠牲にしないことは「すごく大事」だと太田氏は語ります。

 では、なぜ助手席を元に戻すことができたのでしょうか。

 太田氏は「前回は(助手席スペースに)でっかい計測とかコンピューター、クーラーがついてて、この辺の(スペースが)でかい箱が全部埋まってた」と振り返ります。今回の車両では、それらの機器類を小型化し「いろんなものを室内に上手く散りばめた」と、市販車と同じレイアウトを実現したのです。

 まさに「普通の商品のクルマになるように持ってきた」という言葉通り、見た目は市販車に大きく近づきました。

 しかし、本当の進化は目に見えない部分にあると太田氏は強調します。その核心が、水素エンジンとハイブリッドシステムの「適合」です。

「エンジンとかハイブリッドと組み合わせた。そこの適合って実は世界で初めて。水素とエンジンのそれをしっかり適合せています」

 世界でも前例のないシステムの制御を確立し、市販車レベルに仕上げてきたのです。「(今回は)助手席ひとつなんですけど、この裏にはものすごい進化してる」という言葉に、開発チームの自信が覗えます。

トヨタCVカンパニーの太田博文氏

 この水素ハイエースは、オーストラリア(豪州)での公道実証も行われています。 これまでは水素エンジン単体(コンベンショナル)の車両が走行していましたが、いよいよ次のフェーズに進みます。

 太田氏は「ハイブリッドは今、適合が終わったので、これから実証実験をやっていきます。これもまた世界で初めて」と、世界初となる水素ハイブリッド車での公道実証が間近であることを明かしました。

 トヨタの取り組みは、もはや車両開発だけに留まりません。「我々ははじめクルマから入ったのですが、(水素社会)全体を見る方向に変わってきてるというか、さらに加速してる」と語るように、水素ステーションの運営などインフラ整備も含めたパートナー企業との連携が加速しています。

「助手席の復活」という一見小さな変化は、トヨタが描く水素社会の実現に向けた、非常に大きな一歩と言えるでしょう。

【画像】超カッコイイ! これがトヨタの「スゴいハイエース」です!(30枚以上)

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Writer: くるまのニュース編集部

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