ブリヂストンがJMS 2025で直径4メートルタイヤ公開! 絶対パンクしないタイヤから再生タイヤを作る技術まで見どころ満載!
3社が連携! 使わなくなったタイヤを分解し、原材料からリサイクル!
また、近年重要なテーマであるサステナビリティへの取り組みとして、「使い終わったタイヤを、新しいタイヤに生まれ変わらせる」というケミカルリサイクルへの姿勢も紹介されています。そこでは使用済みタイヤ由来の原材料を使用したコンセプトタイヤも展示されています。
10月30日午前に行われたプレスブリーフィングにおいて、ブリヂストン材料開発統括部門長の大月正珠氏は「世界規模で2050年までにクルマが大幅に増加すると予測される中、タイヤ業界におけるサステナビリティーが重要な課題となっています。

多くのタイヤリサイクルは熱エネルギーとして利用するサーマルリサイクル(熱回収)が中心で、CO2を排出することが課題でした」と話しました。
続けて同氏は「このプロジェクトの目標は、CO2排出を伴うサーマルリサイクルではなく、より高度な「タイヤ・トゥ・タイヤ(Tire to Tire)」の水平リサイクルに取り組むことです」と意気込みました。
この水平リサイクルの核となる技術として、使い終わったタイヤを粉砕して得たゴムチップを、ブリヂストン独自の技術で「精密熱分解」しているそうです。
この熱分解によって得られた「再生カーボンブラック」は、パートナー企業である東海カーボンによって2次処理されるほか、同様に生成された「タイヤ分解油」を、エネオスによって「タイヤ由来リサイクルオイル」に精製。その後化学品に変換し、タイヤの原料である合成ゴムにしているそうです。
これらのプロセスで得られたケミカルリサイクル原材料を、コンセプトタイヤに活用しているそうです。
ブリヂストンは、水平リサイクルの実現に向けた取り組みを本格化させており、2025年10月21日には岐阜県関市で使用済みタイヤ熱分解プロジェクトのパイロットプラント起工式を行うなど、実証を加速させています。
同社は今後も技術開発と実証を進め、「使い終わったタイヤを資源として捉え、新しいタイヤに生まれ変わらせる」という目標の実現を目指すとしています。
「ジャパンモビリティショー2025」のブリヂストンブースは、東京ビッグサイト西展示棟(3ホール)です。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
































