ブリヂストンがJMS 2025で直径4メートルタイヤ公開! 絶対パンクしないタイヤから再生タイヤを作る技術まで見どころ満載!
ジャパンモビリティショー2025に出展中のブリヂストンのブースを徹底リポート! 直径4mの超巨大タイヤからJAXA月面探査車用のエアレスタイヤまで、私たちが知らない同社の高い技術力と未来への挑戦を凝縮した展示をご紹介します。
鉱山、空、そして月面へ。技術力が際立つ特殊タイヤたち
ブリヂストンは、東京ビッグサイトで2025年10月30日から11月9日まで開催される「ジャパンモビリティショー2025」に出展しています。開幕前日の29日、メディア向けにブースが公開され、普段見ることのできない特注の特殊なタイヤが多数披露されました。
ブースのコンセプトは「ヒトとモノの移動を支え続けるブリヂストン」。「市販車を支える高性能タイヤ」というイメージが強い同社が、あらゆるモビリティを足元から支えていることを実感できる展示が、大きな見どころです。
ブースを訪れた来場者がまず目を奪われるのが、壁に埋め込まれた巨大なタイヤのモックアップです。

これは、海外の鉱山などで使用される特大サイズのダンプトラック用タイヤ。総重量600tを超える車両を足元で支えるこのタイヤは、直径4メートルを超え、1本あたり約5.9tという驚異的な重さ(本物の場合)を誇ります。
この重量は、車両に装着する6本のタイヤの合計ではありません。たった1本あたりの重量だと聞くと、そのとてつもないスケールに圧倒されます。
その隣には、旅客機(エアバスA350)を支えるタイヤが並びます。そのスペックも驚異的で、耐荷重は280t(A350-900用の場合)、離陸時の最高速度は350km/hに耐え、着陸時は250℃、飛行中はマイナス45℃という過酷な温度環境にも耐えるよう設計されています。
巨大ダンプトラック用も、旅客機用も、ハイレベルな技術なしには製造できません。普段私たちが乗る車とは次元の異なる、ブリヂストンの技術力を実際に体感できます。
ちなみに、巨大ダンプトラック用のタイヤがモックアップでの展示となっているのは、「重すぎて会場に展示できないから」というシンプルな理由。本物が見られないのは残念ですが、それが理由なら納得せざるをえません。
ブリヂストンは、一般公道からサーキット、悪路、そして滑走路まで、地球上のあらゆる路面と接してきました。そして、ついにそのフィールドは月面へと拡大しています。
ブースでは、同社がJAXA(宇宙航空研究開発機構)とトヨタが開発する月面探査車プロジェクトに参画し、開発している月面用のタイヤがモックアップとして展示されています。
興味深いのは、このタイヤが空気不要のエアレス構造になっている点です。これは、未知の路面での安定した走行を可能にするため、同社の持つ高い技術レベルを注ぎ込んだ結果といえます。
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ブースには空気充填(じゅうてん)が不要な次世代タイヤ「AirFree(エアフリー)」の展示もされていました。

このタイヤは、空気の代わりにリサイクル可能なスポーク形状の熱可塑性樹脂で荷重を支える構造です。空気圧管理が不要となるため、パンクによる運行停止の懸念が解消し、メンテナンスの効率化を実現します。また、資源生産性の向上にも貢献するサステナブルなソリューションと同社は発表しています。
その「AirFree」は、富山市が運行するバスタイプおよびランドカータイプのグリーンスローモビリティに装着され、その特性や機能、提供価値の検証が行われます。
































