1300万円超えの「超高級ロードスター」!? レトロな“旧車デザイン”&お洒落な「豪華内装」採用! “6速MT×オープン”で運転めちゃ楽しそう! 手作りのフータン「グランドアルバイシン」とは?
コーチビルダーが手掛けるマツダ「ロードスター」をクラシックカー風に昇華させた「グランドアルバイシン」とは、一体どのようなクルマなのでしょうか。
大人気スポーツカーをクラシックにアレンジ
市販車をベースに、コーチビルダーが製作・販売するカスタムカーは数多く存在します。
特に、マツダ「ロードスター」はカスタムカーのベースとしてよく選ばれており、その代表例として、光岡自動車の「ヒミコ」や「ロックスター」が挙げられます。
コーチビルダーとは、かつて馬車の時代から自動車の車体を設計・製造する架装業者のことで、世界中に数え切れないほど存在しており、ロードスターは海外のコーチビルダーからも注目を集めています。
そのなかでも、スペインのコーチビルダー「Hurtan Automobiles(フータン・オートモービルズ)」が手掛けた「Grand Albaycin(グランドアルバイシン)」は、1300万円を超えるモデルもラインナップする“超高級ロードスター”として大きな話題を呼びました。

フータン・オートモービルズは、1991年にスペイン・サンタフェで設立された少数生産のコーチビルダーで、創業者であるクラシックカー愛好家のファン・ウルタード氏が立ち上げました。
同社が製作する車両は、クラシックなデザインと現代の最新技術を高度に融合させ、熟練の職人が一台一台丁寧にハンドメイドで仕上げています。
グランドアルバイシンは、マツダの現行4代目「MX-5(ロードスターの海外市場モデル名)」をベースに、クラシックかつモダンなスタイルに昇華させたモデルです。
フロントデザインは、丸目4灯ヘッドライトと逆台形のルーバーグリルを深い彫りのフロントフェンダーと組み合わせ、クラシカルな雰囲気を上質に表現しています。
ボディサイドは、フロントからリアまで流れるようなふくよかな曲線美が特徴で、重厚感のあるスタイルが目を引きます。
リアエンドには、クラシックカーを思わせる丸形テールランプを採用し、ブラックアウトしたパネルにクロームの装飾ラインで左右のライトをつなぐ、エレガントなデザインが施されています。
全体的にクラシカルな雰囲気を持ちつつも、リアエンド下部にさりげなく配された4本出しマフラーや、モダンな印象のアルミホイールなど、現代的な要素が絶妙に融合しています。
インテリアは、本革とウッド素材をふんだんに使用した高級感あふれる仕上がりです。
シートやドアトリムにはキルティング加工を施した重厚な本革が採用され、ドアパネルにはウッド素材があしらわれています。
また、ステアリングホイールは上質な本革巻きに変更されています。
インテリアの多くはロードスターの部品を流用していますが、エクステリアはフロントウインドウ、ドアパネル上部、ルーフにわずかにロードスターの面影を残すのみで、その他の部分はすべて独自に手が加えられており、一見してロードスターと判別するのは難しいでしょう。
グランドアルバイシンは、クラシックとモダンを見事に融合させ、現代のクルマにおける“温故知新”を体現した一台と言えます。
なお日本では、大阪府和泉市の「ロシェル株式会社」が運営する「フータンジャパン」が販売を担当しています。
ラインナップは、「ヘリテージ」と「ビスポーク」の2タイプを用意。
特にビスポークでは、ボディカラーやインテリアのレザー素材、カラー、パイピング、ステッチなどを自由に選択可能です。
また、ソフトトップモデルの「カブリオレ」と、電動ハードトップの「ロードスターRF」に相当する「タルガ」をラインナップしています。
パワートレインは、日本仕様と同じくカブリオレに1.5リッター、タルガに2リッターエンジンを搭載しますが、日本仕様にはない2リッターのソフトトップモデルも設定されている点が特徴です。
トランスミッションは全車6速MTが基本で、タルガには6速ATも選択可能です。
なお、ステアリング位置はすべて左ハンドルです。
車両価格は978万円から1341万円で設定されており、ビスポーク仕様ではオーダー内容次第でさらに価格が上がります。
1300万円を超えるロードスターは、まさに“芸術品”とも呼べる存在ではないでしょうか。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。































































