道の駅・サービスエリアで「“迷惑”車中泊」多発… なぜやめたほうがいい? トラブル多い「長時間の“休憩”」 問題の本質は何なのか
中には車中泊が禁止の道の駅も
こうしたことから、道の駅やSA/PAでの車中泊については、一部の施設では明確に禁じている場所もあります。
車中泊はクルマが停められる場所なら、どこでも行っても良いというわけではありません。
そもそもSA/PAでは、あくまで休憩を主な目的としている施設であることから、車中泊をして良いと定められていないのです。

過去の取材で、NEXCO東日本の広報担当者は、SA/PAでの車中泊について以下のように話しています。
「一時的な休憩というのは問題ないですが、休憩の枠を超えるような長時間の駐車はご遠慮いただきたいです。
加えて、家庭用のゴミを捨てたり、アイドリングなどの迷惑行為もお控えいただくようお願いします」
車中泊と休憩の境界があいまいであることから、悪質な利用者では「休憩だから大丈夫」という自分本位の考えで車中泊をする人もおり、また施設の利用マナーに関しても、認識にそれぞれで違いがあることから、問題が発生していると言えそうです。
車中泊をする際の意識として重要なことは、道の駅やSA/PAはあくまで「立ち寄り地」であり、不特定多数の人が利用する、ということです。
全ての人が気持ちよく利用するためには、施設側の対応だけでなく、利用者一人ひとりの意識が求められます。
そういった場所だからこそ、「お互いが心地よく利用するために、どう振る舞うか」が何よりも大切なのではないでしょうか。
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こうした対策として、NEXCO中日本では車中泊スペース「RVステーション」を一部のSAで用意しています。
新名神高速の鈴鹿PA上りでは、駐車場に直結する高速道路では初のレジャー向け車中泊スポット「RVステーション鈴鹿PA」が営業しています。
1台あたり2200円で、12:00~翌朝10:00まで利用することが可能。さらにAC電源(100V)も使用することができます。
また日本RV協会(JRVA)では、安全で快適に車中泊できる有料施設「RVパーク」を全国に展開しています。
ゆったりした駐車場スペースに加え、24時間利用可能なトイレや、ごみ処理施設や100V電源の設置など、車中泊に必要なインフラを用意したもので、2025年7月現在で全国に538か所開設されました。
さらに、コンビニエンスストア大手のローソンでは、2025年7月から店舗の駐車場を使った車中泊サービスを展開する方針で、予約をすれば利用ができ、店舗でのゴミの回収やトイレの利用も可能となっています。
このほか、一部の道の駅では、事前に申告をすれば車中泊が可能な施設もあります。
道の駅やSA/PAで車中泊をするのではなく、こうした専用施設を積極的に活用することで、周りの迷惑にならず快適な車中泊旅をすることが可能です。
Writer: くるまのニュース編集部
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