マツダの最新型「高級“セダン”」がスゴい! 後輪駆動×美しすぎる「流麗」フォルムは“デザイン”にコダワリあり! 中国生産の「MAZDA EZ-6」が超カッコいい「理由」とは
思わず嫉妬する「美しさ」!?
マツダ独自の魂動デザインでは、ボディの面や表情を創り上げる際に“艶”と“凛”という2つのワードをもとに造形しています。
艶について岩内さんは、「面に張りがあって豊かでセクシーな表情」。凛は、「フラットでシャープな緊張感のある表情です。この2つの面質のギャップを巧みに融合することで、ドラマチックな面を作っているのです」と話します。

ではEZ-6には、どのように当てはめたのでしょう。
「例えばリアのぎゅっと絞り込まれた紡錘形状ですが、相当丸みを帯びています。これが艶の表情です。
フロントフェイスは徹底した凛の表情で、モダンさを表現しています」(岩内氏)
これまでのマツダのフロントフェイスは、エアインテークやコーナーの形状で柔らかさを表現することが多かったのですが、「今回は割とスパスパッと切ったようなドライな面構成にすることで”凛“とした表情にしました」と説明しました。
またボディサイドのショルダー部分(サイドウインドウの下あたり)は、「(艶として)筋肉のようにとても張っていますが、その下にある照り面は、反り返るほどにシャープでスパッと切れている(凛の)表情としています。それらの表情によって過去最大級の“ギャップ”で極端に振り切りました」とのこと。
●艶は15%、凜は30%アップ
これまでのモデルなどと比較すると、どのような差があるのでしょうか。
「個人的には艶は15%ぐらいアップさせて、凛が30%アップさせているようなイメージですね。
これまでにないモダンな新しさを出すため、特に凛の成分を多めに注入しています。
甘く感じさせるために、ちょっと塩を入れて甘さを引き立たせるというイメージです」
岩内氏は、そんな例え話とともに話してくれました。
その結果として生まれたEZ-6の全体のシルエットは、5ドアハッチバックをベースとしながら、ショートデッキを持たせたクーペスタイルといえるでしょう。
「スポーティかつ流麗さをまといながら、ハッチバックとしてのユーティリティにも優れている印象を与えています。
同時に魂動デザイン特有の後ろ足で勢いよく前に蹴り出す造形も表現されているでしょう。
マツダのCDセグメントセダンとしてモダンで伸びやかさが欲しかったので、(俯瞰したときに)シンプルで美しい紡錘形状を目指しました。そこに自然にタイヤのボリューム感を付け加えているのです。
いたずらに美しさの原理に反するような人工的なデザインではなく、ピュアでタイムレスな美しいデザインをやり切りました」(岩内氏)
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実は岩内氏がベース車両を確認したとき、「結構レベルが高く、良い感じで出来ていてスゴいなと思い、ショックを受けました」と、正直な第一印象を語ってくれました。
「ですから中途半端な変え方をしてOEMで出したら恥をかいてしまいますので、そこを頑張って飛び越さないと絶対ダメだと気合が入りました」
そんな苦難を超えて誕生したEZ-6を、ベース車をつくった長安汽車の担当に見せたところ「『すごいのをつくって来た!』みたいな感じで、嫉妬されているんです」と少し嬉しそうに話してくれました。
欧州での販売も決まりグローバルとして展開が始まるEZ-6。セダン市場がシュリンクしているいまだからこそ、ぜひ日本にも導入し、市場の活性化を期待したいところです。
































































































