自転車or電動キックボードを「飲酒運転」して“免停”に!? 「車&バイク以外の違反で免許停止」事案に疑問の声も? 自転車「青切符」適用前に交通ルールの確認を
香川県警は先日、自転車と電動キックボードで飲酒運転をしたとして、県内に住む50代の男性と40代の女性の運転免許を停止する行政処分をおこなったと発表しました。このような処分が下されるのは、香川県では初めてのことです。
自転車や電動キックボードで悪質・危険な運転をすると「行政処分」の対象に!
香川県警は2026年3月9日、自転車と電動キックボードで酒気帯び運転をしたとして、香川県内に住む50代の男性と40代の女性のそれぞれを、運転免許停止処分にしたと発表しました。
県警によると、高松市内に住む50代の男性は2025年12月、県内の路上において酒気を帯びた状態で自転車を運転し、パトロール中の警察官から職務質問を受けました。その際、男性の呼気から基準値を超えるアルコールが検出されたということです。
また高松市に住む40代の女性も2025年10月、県内の路上において酒気を帯びた状態で電動キックボードを運転していたところ、警察官に職務質問されました。
この女性の呼気からも基準値を超えるアルコールが検出され、県警は通行区分違反と酒気帯び運転の疑いで女性を書類送検しました。
これらの事案を受けて県警は、50代の男性を2026年3月5日付で、40代の女性を2026年1月29日付で、それぞれ6か月を超えない範囲内で運転免許を停止する処分を下しました。
なお男性については酒気帯び運転が2回目の検挙、また女性については容疑を否認していたことなどから、悪質性が高いとして今回の運転免許停止処分に至りました。
自転車や電動キックボードの飲酒運転による免許停止処分は香川県で初めての事例ということです。

意外と知られていませんが、たとえ自転車や電動キックボードといった運転免許が不要な乗り物であっても、飲酒運転のような悪質・危険な行為をすれば自動車の運転免許に影響をおよぼす可能性があるため、注意しなければなりません。
これに関しては道路交通法で次のように規定されています。
(第103条第1項)
免許を受けた者が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、その者が当該各号のいずれかに該当することとなった時におけるその者の住所地を管轄する公安委員会は、政令で定める基準に従い、その者の免許を取り消し、又は6月を超えない範囲内で期間を定めて免許の効力を停止することができる。
(第8号)
前各号に掲げるもののほか、免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき。
(※条文を一部抜粋)
たとえば自転車の運転中に歩行者と衝突し、現場を立ち去る「ひき逃げ」をしたり、飲酒運転で人身事故を起こしたりした場合には、交通モラルや運転適性が低く、将来的に自動車でも同様の行為をするおそれがあると判断され、公安委員会が運転免許の取り消しや停止処分をおこなうケースがあります。
同様の事例としては、岐阜県警も3月9日、自転車で酒気帯び運転をしたとして岐阜市内に住む70代の男性を30日の運転免許停止にしたと発表しています。自転車の違反による運転免許の停止は、岐阜県でも初めての事例ということです。
このような処分に対してはインターネット上で、「自転車の違反が運転免許に影響するのはおかしいのではないか」との指摘も聞かれます。
しかし運転免許とは本来、運転が禁止されている乗り物を扱うことを特別に許可するものであり、上記のような違法行為によって自動車の運転者として「不適格」とみなされるのは、何らおかしいことではないといえるでしょう。
※ ※ ※
まもなく4月1日からは、自転車の交通違反に対してもクルマやバイクと同様に「青切符」の制度が適用されます。
基本的に取り締まりの対象となるのは「重大な事故につながるおそれが高い違反」や「警察官の指導警告に従わず違反行為を続けた場合」など、悪質・危険な行為に限定されるものとみられますが、自転車ユーザーは改めて交通ルールを確認しておくことが大切です。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。






























