AT車のシフトレバー「2」「S」「L」「B」の意味とは? 実は「めちゃ便利機能」も存在! 気になる“使うべきタイミング”って?
AT車のシフトには「P(パーキング)」「D(ドライブ)」「N(ニュートラル)」のほか、「2」「S」「L」「B」といったモードがあります。これらはどのような意味を持ち、いつ使用するものなのでしょうか。
「2」「S」「L」「B」の意味と使うタイミングとは?
オートマチック車(AT車)のシフトレバー(セレクトレバー)には、「D(ドライブ)」「R(リバース)」「N(ニュートラル)」「P(パーキング)」といった表示が一般的で、これらは運転の基本となる操作を支える重要な要素です。
多くのドライバーにとって、これらの記号は日常的に使い慣れたものとなっています。
しかし、「2」「S」「L」「B」といった記号については、「何の役割があるの?」「どういう場面で使うの?」と疑問を抱く人も少なくありません。
一体どのような意味があって、いつ使うものなのでしょうか。

まず、「D」は通常の前進走行に用いるポジションで、アクセルを踏むことでスムーズに加速し、走行状況に応じてギアが自動的に切り替わります。
「R」は後退用のポジションで、車をバックさせる際に使用します。
「P」は駐車時に選択するポジションで、トランスミッションを固定し、車両が動かないようにします。
「N」はエンジンの動力をタイヤに伝えない状態で、短時間の停車や牽引時に適しています。
これらの基本ポジションは、日常の運転で頻繁に使うため、ほとんどのドライバーが直感的に操作できるでしょう。
一方で、特定の状況で威力を発揮する「2」「S」「L」「B」といったポジションも存在します。
これらを適切に活用することで、車の性能を最大限に引き出し、運転の安全性や快適さを向上させることができます。以下、それぞれの役割を詳しく見ていきましょう。
「2」や「S」は、ギアを2速に固定するポジションです。
メーカーによって表記が異なる場合もありますが、基本的には「S」が「セカンド(2速)」を意味します。
このポジションは、長い上り坂や安定した走行が求められる場面で特に有効です。
例えば、「D」ポジションでは坂道でギアが頻繁に変わり、エンジンの回転数が不安定になることがありますが、「2」や「S」を選ぶことで回転数を一定に保ち、力強い走行を実現できます。
また、雪道や滑りやすい路面での低速走行にも適しています。
「L」は「ロー(Low)」の略で、ギアを1速に固定するポジションです。
急な上り坂や下り坂、または強力なエンジンブレーキが必要な状況で重宝します。
たとえば、急勾配の山道を登る際、「D」ではギアが上がってパワー不足に陥ることがありますが、「L」を選択することで低速ギアを維持し、高いトルクで力強く登坂できます。
また、ぬかるんだ道からの脱出や急加速が必要な場面でも効果を発揮します。
「B」は「ブレーキ」の略で、エンジンブレーキの効果を高めるポジションです。
特に長い下り坂での走行に適しています。
フットブレーキだけに頼ると、ブレーキが過熱して「フェード現象」(ブレーキの効きが低下する)や「ベーパーロック現象」(ブレーキ液が沸騰して効かなくなる)が発生する恐れがあります。
「B」を使うことで、エンジンの抵抗を利用して車速を抑え、フットブレーキへの負担を軽減できます。これにより、下り坂を安全に走行することができます。
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これらのポジションを適切に使い分けることで、さまざまな運転シーンで安全性と快適性が向上します。
たとえば、長い下り坂では「B」を選んで車速をコントロールし、ブレーキへの負担を減らします。
急な上り坂では「2」「S」や「L」を活用して安定した加速を維持できます。
また、高速道路での合流や追い越しなど、力強い加速が必要な場面では、低速ギアを選ぶことでパワフルな走行が可能です。
これらのポジションは単なる「減速用」ではなく、状況に応じて柔軟かつ効果的にクルマを操るための重要なツールなのです。
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