今も愛され続ける50cc「モンキー」、オーナーが趣味バイクの魅力を語る
ホンダ「モンキー」の生産が終了して間も無く1年になります。自らもモンキーを所有しているプロレーシングドライバー 木下隆之氏にモンキーの魅力について解説していただきました。また、7月に発売される125ccのモンキーや如何に?
愛され続ける趣味バイクのスター「モンキー」
世界のホンダはこれまでたくさんの魅力的なバイクを生産してきましたが、その中でもっとも素晴らしい実績を誇り、圧倒的な生産台数を誇ったのが「ホンダ スーパーカブ」であることに異論はないでしょう。世界の生活を支えてきました。
ですが僕は、「ホンダ・モンキー」も同格だと思っています、スーパーカブは商用的な世界でのスターですが、モンキーは趣味性が強く、それだけにバイク愛好家に親しまれてきたのです。
モンキーは1967年に日本デビューしました。年号でいえば昭和42年、いまから50年以上前のことです。その後3世代にわたって進化しながら愛されてきましたが、年々厳しくなる排気ガス規制と二輪市場の縮小を主な理由に、2017年の8月に生産が終了してしまったのです。昨年、惜しまれつつ生産中止になるまでに、累計で約66万台もの販売実績を誇ります。
最終型は500台限定で発売され、申し込みは事前予約方式でした。東京・青山のホンダ本社で公開抽選が行われ、モンキーの生産中止をおしむセレモニーが行われたほどです。ひとつのバイクの生産が終わるだけで、これほど華やかにセレモニーが企画されるのも異例なことです。
モンキー最大の特徴は、そのキュートなスタイルにあります。ずんぐりむっくりとしたフォルムです。このバイクに大柄の男性が乗ると、丸いタンクを抱えるような姿勢になり、微笑ましく見えるようです。そのあたりが人気モデルとして愛された理由なのでしょう。
初代モンキーはとても華奢(きゃしゃ)で、とてもエンジン付きだとは思えないほど小さいバイクでした。その後世代に進んでいくのですが、常に人気モデルであり続けます。生産中止のアナウンスを聞いた世界のモンキーファンが悲しんだというニュースが広まったほどです。