ホンダ「オデッセイ“SUV”」!? 超「豪華インテリア」×「リフトアップ」で超カッコいい! 斬新ミニバンの提案「クロスクルーザー」がスゴかった!
ホンダの高級ミニバン「オデッセイ」を大胆にカスタマイズしたコンセプトモデル「クロスクルーザー」は、今なお注目される1台です。どのようなクルマだったのでしょうか。
SUVの魅力をまとった高級ミニバンの新提案
2018年1月の「東京オートサロン2018」で、ホンダの純正アクセサリーを手掛けるホンダアクセスが発表した「オデッセイ クロスクルーザー」は、高級ミニバンにSUVのエッセンスを取り込んだクロスオーバーコンセプトとして注目を集めました。

タフな外観と上質な室内、ミニバンの利便性とSUVの走破性を融合させたオデッセイ クロスクルーザーは、当時としては先進的な試みでした。
ベース車両には、2016年2月に追加設定された「オデッセイ ハイブリッド Absolute」が採用されており、2リッターエンジンと2モーターによるハイブリッドシステムを搭載していました。
セダンのような低床プラットフォームと上級装備を備えたこのモデルは、SUV的スタイルに変貌しても優れた素性を発揮していたといえます。
エクステリアには、専用デザインの前後バンパーやブラックグリル、無塗装のフェンダーアーチモールが装備され、タフなSUVイメージを表現。
加えてエアロパーツ下部にはシルバー加飾があしらわれており、アクセントとなる加飾によって上質さも演出されています。
足回りにはリフトアップサスペンションとBFグッドリッチ製のオールテレーンタイヤが組み合わされ、見た目だけでなく走破性能の向上にも配慮されていました。
公式な数値は明らかにされていないものの、サスペンションとタイヤの変更により、標準車に比べて全高および最低地上高が増していたことが外観からも確認できます。
舗装路からアウトドアフィールドまで対応する汎用性を意識した仕立てといえるでしょう。
いっぽうインテリアは、外装のタフさとは対照的に、木目調パネルや織物シートによる落ち着いた雰囲気に仕上げられ、快適性と高級感が重視されていました。
とりわけ2列目に採用された「プレミアムクレードルシート」は、リクライニングと連動して座面が持ち上がる構造で、まるでファーストクラスのような寛ぎを提供していました。
東京オートサロンでの発表時には、「今すぐ市販してほしい」「デリカD:5のライバルになる」といった声がSNSなどでも見られましたが、アクセサリーとして専用パーツが販売されたり、コンプリートカーとして市販化されることもありませんでした。
その後ホンダは「フィット クロスター」や「フリード クロスター」といったSUVテイストのモデルを展開し、クロスクルーザーが示した方向性が、量販モデルにおけるクロスオーバーテイスト導入に影響を与えたと見ることもできるでしょう。
大胆な外観やアウトドアイメージの付加といった手法には、クロスクルーザーの思想が反映されているようにも映ります。
現在、日本市場で「ミニバン×SUV」という特異なジャンルを確立しているのは三菱の「デリカD:5」がほぼ唯一の存在です。
その中でもしオデッセイ クロスクルーザーが現代の技術とe:HEVなどの電動化を取り入れて再登場すれば、ミニバンとSUVの融合を求めるユーザーに新たな選択肢を提供する存在になる可能性があります。
ホンダの次なる展開を大いに期待しましょう。
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