1.8リッターエンジンで300馬力! 全長4.4mの“ちょうどいい”「5人乗りスポーツ」がスゴイ! ホンダ「シビックタイプR」のライバル的存在! ルノー「メガーヌ R.S.ウルティム」とは?
ホンダ「シビックタイプR」は、ニュルブルクリンクで前輪駆動(FF)車最速記録を誇るスポーツカーとして知られていますが、かつてその記録を保持していたのはルノー「メガーヌ R.S. トロフィーR」でした。その系譜を受け継ぐ「メガーヌ R.S. ウルティム」とは、どのようなクルマなのでしょうか。
.8リッターで300馬力を発生する「爆速コンパクトカー」
ホンダ「シビックタイプR」は、ニュルブルクリンクでの最速記録を誇る前輪駆動(FF)のスポーツカーとして名を馳せています。
しかし、世界には他にも熱い走りを提供するFFスポーツカーが存在します。

その1つが、モータースポーツの名門「ルノー・スポール」の最終章を飾る「メガーヌ R.S. ウルティム」です。
ルノー「メガーヌ」は1995年にデビューしたFF車で、現行の4代目モデルは2016年に登場。
日産とルノーが共同開発したCMF-CDプラットフォームを採用しています。
2023年4月に発売されたメガーヌ R.S. ウルティムは、ルノー・スポールの最後を飾る限定車で、新スポーツブランド「アルピーヌ」への移行を象徴するモデルです。
ルノー・スポール設立の1976年にちなみ、世界限定1976台で販売されています。
ルノー・スポールは、1977年からF1に参戦し、「レッドブル・レーシング」や「ロータス」にパワーユニット(PU)を供給。2021年からはアルピーヌにPUを供給していますが、2025年でF1活動を終了する予定です。
そんな歴史の集大成として、メガーヌ R.S. ウルティムはふさわしい存在といえるでしょう。
ボディサイズは全長4410mm×全幅1875mm×全高1465mm、ホイールベースは2670mm。
かつて展開されていたメガーヌ R.S.の上位グレード「メガーヌ R.S. トロフィー」のロール抑制シャシーやトルセンLSD、鋳鉄製スリット入りブレーキディスクを継承しつつ、ブラックルノーエンブレム、マットブラックデカール、ブラックリアディフューザーなどの専用装備で個性を際立たせます。
さらに19インチ「フジライト」アロイホイールは1本あたり2kgの軽量化を実現し、スポーティな印象を強化。
インテリアには2列シート5人乗りのレイアウトを採用。
ブラック基調で、各所にカーボン調素材やレッドステッチが施され、アルカンターラ表皮のRECARO製バケットシートやアルカンターラとナッパレザーのステアリングが採用するなど、スポーティな空間となっています。
センターコンソールにはルノー・スポールのテストドライバーサイン入りシリアルプレートが特別感を演出しているのもポイントです。
心臓部に搭載されているのは、1.8リッター直列4気筒直噴ターボエンジンで、最高出力は300PS、最大トルクは400Nm(MT)/420Nm(EDC)と、1.8リッターの排気量からは想像がつかないほどの大きなパワーとトルクを発生します。
駆動方式は前輪駆動(FF)、トランスミッションは電子制御6速AT(EDC)と6速MTが設定されており、0-100km/h加速は5.7秒を記録します。
メガーヌ R.S. ウルティムの価格(消費税込)は659万円。他のグレードはすでに生産を終了しており、いずれも在庫限りの販売となっています。
Writer: 山城颯太
理系国立大学を卒業後、自動車メディアを中心にフリーランスのライターとして活動中。TOEIC 925点。クルマから電車、飛行機まで乗り物大好き。主に新型車のグレードに焦点を当てたモデル紹介、海外車の執筆などを担当。









































