え…「ガソリン給油」出来ない? 高速でガス欠は反則金9000円!? 「200km以上の空白区間」も存在、注意すべき場所はどこ?
日本全国をつなぐ高速道路。そんな高速道路にはSA/PAが設置されているほか、場所によってガソリンスタンドも併設されています。しかし、場所によってはガソリンスタンドがない「空白区間」も。
油断するとガス欠!? 高速道路でのガソスタ探しは大変
高速道路には給油や休憩を担うSA/PAが一定間隔で設けられていますが、中には200kmを超えても施設が無い「空白区間」が残されています。
長距離を走るドライバーにとって大きな負担となるこの課題は、どの区間で起きているのでしょうか。

基本的に一定間隔で設けられているSA/PAですが、なにもない「空白区間」となる高速道路があります。それはなぜなのでしょうか。
日本に設けられているSAはおおむね50km間隔、PAは15km間隔(北海道エリアは25km)が目安とされ、その場所でトイレや給油設備を提供しています。
しかし、現実には空白区間が各地に点在し、平成28年当時の国土交通省資料ではガソリンスタンド間が150km超となる区間が16箇所、100kmから150kmの区間が61箇所あることが発表されています。
このようなエリアでのガス欠件数は1日当たり約40件で、150km超区間は100km未満区間の約1.8倍に達しています。
こうしたガス欠リスクが高い空白区間の代表例となるのが三陸沿岸道路です。
仙台と八戸を結ぶ全長359kmのうち、本吉PAと矢本PA以外に休憩施設がなく、大谷海岸ICより北側では約250kmにわたりトイレも給油所も存在しません。
また、空白区間は東九州自動車道にもあります。
川南PAから佐伯弥生PAの区間には休憩施設がなく、2019年以前は約150km以上の空白区間がありました。
現在は上り線において佐原弥生PAが整備されているため若干の空白区間は解消されたものの、川南PAから佐伯弥生PAまでは約115kmもの距離があります。
ほかにも、道東自動車道の「十勝平原SA」と「占冠PA」の間が58.6km、常磐自動車道の「南相馬鹿島SA」と「ならはPA」の間が50.3kmなどと、100kmを越えるまではいきませんが、長区間SA/PAが無い区間は全国に存在します。
そんな空間区間ですが、前述した東九州自動車道の川南PAから佐伯弥生PA間の状況について、NEXCO西日本の担当者は「川南PAから佐伯弥生PA間のうち、弊社が管理をしている津久見ICから佐伯IC間、延岡南ICから高鍋IC間については、現在のところ新たな休憩施設の計画はございません」と話しています。
高速道路上のSAやPAが存在しない空白区間が解消されにくい理由について、交通量や地形、用地確保の難しさが影響しているとされます。
国土交通省はガソリンスタンド空白区間の解消を掲げており、長区間SA/PAのない複数のICで路外給油サービスを導入するなど対策を進めましたが、休憩施設自体の新設には時間を要する状況が続いています。

さらに、前出の担当者は空白区間のある高速道路を走行する際の注意点について次のように話します。
「東九州自動車道に関しては、適宜休憩をとりながら計画的に走行していただけるよう、国土交通省と協同で、『休憩施設案内マップ』を作成しています。ホームページにて掲載しておりますのでご活用ください。
また、長区間SA・PAが無い場所を走行する際に限らず、ご出発前に基本的な点検を忘れずに実施願います。
具体的には、ブレーキランプの点検、燃料や給電が十分になされているか、ペダル類のチェック、クラッチ・ブレーキ液点検、タイヤ空気圧のチェック、エンジンオイルのチェック、ファンベルトのチェック、水漏れはないか点検、ヘッドライト、方向指示器のチェックを実施いただき、故障トラブルを未然に防いでいただきますようお願いいたします。
また、長距離の運転は、ドライバーにとって大きな負担となり、疲労を伴いやすいため、長距離ドライブ前には、事前に走行ルートや通行止め・渋滞情報を確認いただくとともに、体調管理には、普段以上に気を配るようにしてください。
睡眠不足の状態で運転すると集中力が低下し、事故のリスクが高まります。前日はしっかりと睡眠を取り、体調は万全な状態にしていただきますようお願いいたします」
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