現行「最後のスープラ」登場! 一部改良&特別仕様車は何がスゴいのか? 本気の「スープラ」実力はいかに【試乗記】

特別なGRスープラ「A90ファイナルエディション」はどんな感じ?

 その内容は量産の域を超えた大胆かつ色濃いアップデートが車両全体に行なわれて、ズバリ「理想」、「究極」、「最高」のGRスープラと言っていいと思います。

 エンジンは吸気(レゾネーター廃止&インテークパイプ最適化)/排気(アクラポヴィッチ製チタン)とECU変更で387ps/500Nm→441ps/571Nmにアップ。

 高出力に合わせて冷却性能も強化されており、ラジエター冷却ファン強化、サブラジエター追加、デフカバー冷却フィン大型化、脱着式インナーダクト付カーボンボンネットダクト追加と、抜かりはありません。

 ボディ・シャシ周りは強化ラゲージクロスバー追加(ロールケージ並みに強固)に加えて、フロントはカウルブレース強化&床下ブレース追加、リアは床下ブレース構造の強化、既存部品の素材変更&強化、リアサブフレームのアルミリジットマウント化、フロントロアアームのゴムブッシュ強化、フロントコントロールアームのピロボール化、アルミ強化品の前後スタビライザーブラケット、リアスタビライザ―リンク強化と、細部に渡り手が入っています。

 量産車以上レーシングカー未満に仕上げられたボディ・シャシには、kW製減衰力調整式サスペンション&前後スタビライザー強化、それに合わせたEPSおよびアクティブディファレンシャルの制御の最適化を実施。

 更にタイヤはミシュラン・パイロットスポーツカップ2(フロント:265/35ZR19、リア:285/30R20)、ブレーキはフロント大径化(19インチ)に加えて、高μパッド(フロント)&フローティング構造のドリルドディスク(フロント/リア)、ステンメッシュのブレーキホースを採用しています。

 空力デバイスはTGR-Eの風洞に煮詰めたモノで、カーボン製フロントスポイラー&カナード、フロントセンターフラップ、カーボン製スワンネック構造のリアウイングを採用。機能はもちろん、より精悍、より迫力あるエクステリアに仕上げられています。

昔のエンジンのような艶っぽいサウンドを奏でる
昔のエンジンのような艶っぽいサウンドを奏でる

 インテリアはドライバー側のみレッドと言う大胆なコーディネイトに加えて、アルカンターラ&カーボンのコーディネイトによりスパルタンだけど質の高い空間に仕上げられています。

 注目はシートでレカロ製の新カーボンフルバケットシート「Podium CF」は専用チューニング品で、抜群のホールド性と掛け心地を両立させています。

 このように、こだわりのアップデートパーツが惜しみなく投入されていますが、共同開発を行なったBMWもGRの熱意に共感し、喜んで協力してくれたそうです。

 見た目は完全にサーキットスペックですが、その走りはベースモデルの走りの“純度”をよりピュアに高めたモノでした。

 とにかくクルマがより小さく、軽く感じる手の内感の高さと、グイグイ曲がるのに鉄壁なスタビリティの両立はメカニカル&空力の合わせ技によるもので、結果としてキレ味を損なうことなく路面に吸いつくようなコーナリングが可能でした。

 と言っても、レーシングカーのロードバージョンのようにタイム重視でロールを抑えてタイヤのグリップに頼った走りではなく、意外と姿勢変化は大きめでスライド走行も許容しますが、ベース車以上に楽々とこなします。

 中でも挙動変化の解りやすさと、スライドしてからのアクセルコントロールのしやすさ、そして大カウンターの状態でもスピンしにくい粘り強さは、「君はロングホイールベースになったの?」と錯覚してしまうレベル。

 まさにハイパワーFRなのに扱いやすく安心感の高いフットワークはどことなく先代(A80)に似ているような(A80はグイグイではなく穏やかに曲がる感じでしたが)。

 この辺りはシャシや空力をはじめとするレベルアップが大きな効果を生んでいますが、その性能をより正確、より精緻、より安定した操作が可能な運転環境、ホールドと言うよりも吸い付く感じのフィット感を備えたシートのフィット感も大きく寄与しています。

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