8年ぶり全面刷新! アウディ「新型A5アバント」登場! 人気「5ドアステーションワゴン」ボディは“流麗デザイン”×めちゃ広いラゲッジ採用! 新型で何が変わった? 早速体感【試乗記】

「A4」ではなく上位の「A6」に乗った気分? 試乗した印象は

 今回はA5のうち、アバントの上級モデル「TFSI quattro 150kW」をメインに試乗してみました。

 アウディをはじめ、欧州ブランドもSUVが主流となっているなか、最新のステーションワゴンの実力はどうでしょうか。横浜みなとみらい周辺の首都高に加え、一般道もコースに入れて走ってみます。

新型「A5アバント」のインテリア
新型「A5アバント」のインテリア

 まず最初に感じたのは、A4の後継モデルというよりも、上位のA6に乗っているのではないかという感覚です。先出の通り、室内空間が広くなったということもありますが、乗り心地はフラットで遮音性も非常に高く、ワンクラス上のモデルに乗った気分です。

 また試乗車はスポーティな「S line」仕様で、19インチホイールやスポーツシート、ダンピングコントロールSスポーツサスペンションなどを備えていました。それを加味してもゆったりしたドライビングが可能です。

 センターコンソールには「Balanced」「Dynamic」「Comfort」「Efficiency」の4つのモードが選択できる「Audiドライブセレクト」のスイッチがあり、「Dynamic」を選ぶと、足回りやステアリングのフィーリングは瞬時にかっちりと引き締まり、ロール量も効果的に抑えてくれます。

 路面のつなぎ目や舗装の甘い路面でも至ってスムーズであり、S lineと聞いて想像する刺激的な硬さはなく、この点も上級車種と感じさせた要因かもしれません。

 試乗車にはオプションの「Bang & Olufsen 3Dプレミアムサウンドシステム」に加え、助手席のMMIパッセンジャーディスプレイやアンビエントライティングプロ/ダイナミックインタラクションライトも装着されていたので、どちらかというと思う存分飛ばすよりも、ゆったりドライブを楽しむほうが向いていそうです。

 搭載されるユニットは高性能バージョンの2リッターガソリンターボで、グレード名称の「150kW」が示す通り、最高出力150kW(204馬力)と最大トルク340Nmを発揮します。

 VTGの効果もあり、街中での発進加速はもたつくことなく、わずか2000rpmから最大トルクが発生するため、ストレスを感じることはありません。

 ただし、高速域ではアクセルを少し踏み増すようなシーンもあり、クワトロを搭載しない110kW(150馬力)モデルでは少し物足りなさを覚えそうです。

 クルマ好きにとっては、ここはよりパンチの効いた特性があるほうが楽しいのかもしれませんが、その場合はS5という選択肢もあります。プラス約300万円でV型6気筒のターボエンジンを選べるのは十分魅力的です。

 また、やはりS5とディーゼルモデルに用意されるMHEV(マイルドハイブリッド) plusシステムの搭載にも期待したいところで、今後は完全電動走行が可能なマイルドハイブリッドの設定も待ち遠しく思います。

スタイリッシュながら大容量のラゲッジを設けているのが「A5アバント」の魅力
スタイリッシュながら大容量のラゲッジを設けているのが「A5アバント」の魅力

 助手席や後席にも座ってみます。助手席ではやはり先出のMMIパッセンジャーディスプレイが見どころで、インパネのデザインを損なわずに自然に備わっています。

 いっぽう、タッチディスプレイで非常にスムーズ操作ができるのに、基本的にはマルチメディア機能に徹しているのは少々もったいない気がします。エアコンやシートの調整が可能になれば、さらに便利になるでしょう。

 シューティングブレーク風のワゴンと聞くと、後席空間は狭い印象を受けるかもしれませんが、身長172cmの筆者(編集部N)でもそういった印象は皆無です。足元にも余裕があるうえ、3ゾーンエアコンや、オプションでシートヒーターも用意されているため、大人が十分にくつろげる空間になっています。

 また1470mmと低めの全高ですが、頭上が狭いとは感じなかったのが意外で、これは非常に薄いスマートパノラマガラスルーフ(オプション)を装備したことも一役買っているのではないかと感じます。

 スマートパノラマガラスルーフは物理的なシェードではなく、ボタン操作でガラスルーフの表面にある液晶の透過率が変わるもので、トヨタ「ハリアー」などのものと同等です。サンルーフとも違って厚みがないうえに、開放感を感じられる優れた装備です。

 ラゲッジルームは448リッターで、後席を畳むと1396リッターを確保。この容量の大きさはさすがアウディのアバントといったところで、クワトロの高い走行安定性を巧みに使いながら、4人分の荷物を満載した長距離旅行も十分に可能でしょう。

 実に快適な乗り心地ということも相まって、短時間過ごすよりも500kmを超えるロングランの相棒でぜひともじっくり確かめてみたい気分です。

 また、今回は試乗できませんでしたが、やはり気になるのがS5の存在とディーゼルモデルです。

 特にディーゼルモデルではMHEV Plusシステムの採用で加速の向上と、燃費も欧州参考値で最高20km/Lをマークするなど、実用性も非常に高くなっています。早期の日本投入を期待したいところです。

※ ※ ※

 新型A5の価格(消費税込)は599万円から681万円、A5アバントが624万円から706万円です。S5は標準モデルが1035万円、アバントが1060万円に設定されています。

 なお、新型の発売記念モデルとしてA5/A5アバントに専用内外装を持つ限定車「edition one(エディション ワン)」が150台用意されます。価格はA5が821万円、A5アバントが846万円です。

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