京都~大津の第2ルート「山科大津バイパス」ついに「概略ルート」検討開始へ!? 悲願の「新山科トンネル」実現に向けて“秒読み段階”へ
国土交通省 京都国道事務所は2025年3月17日、2回目となる「国道1号(大津・京都間)道路検討会」を開催しました。
京都~大津の「第2ルート」今度こそ具体化秒読み!?
国土交通省 京都国道事務所は2025年3月17日、2回目となる「国道1号(大津・京都間)道路検討会」を開催しました。

これは京都市山科区と滋賀県大津市をつなぐ新たな道路ルートを整備する構想について、話し合うものです。
山科と大津南部は急峻な山脈で分断されていて、まともなルートは名神高速か国道1号しかありません。しかし国道1号は昔ながらの片側1車線で、朝夕はものすごい交通集中で大渋滞となっています。大津市街も延々と片側1車線で、ほとんど生活道路と変わりません。さらに県境部の「逢坂越え」は大雨や雪で頻繁に通行止めとなります。
そのため長年に渡って、この山脈を貫く新ルートの建設が要望されてきました。京都市街のベッドタウンが広がる大津市・草津市・栗東市などにとっては特に悲願となっています。
動きがあったのが2018年3月の「重要物流道路」指定と、「滋賀・京都間の新しい国道1号バイパス建設促進期成同盟会」設立です。
これを皮切りに水面下で調査検討が進められ、いよいよ2024年12月に1回目の「国道1号(大津・京都間)道路検討会」が開催され、あらためて現在の交通課題など基礎事項が整理されました。
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そして今回の第2回会議では、決定的な進展を迎えました。それは「計画段階評価による概略ルート決定」が近づいていることを示唆する、「おおまかなルート帯」が資料についに明記されたことです。
この資料では、草津・大津の主要道路である「京滋バイパス」「山手幹線」の延長線として、瀬田から東進し、やや北寄りに進路を変えて国道1号山科東野・上花山方面へ接続するような想定になっています。
ここでのポイントは、かつての資料で想定されていたような「山科区南部を抜けて大石から稲荷山トンネル、第二京阪方面へ直結」というものではなく、あくまで五条通へつなげる目標だということです。
そして今後の進め方として「概略ルート・構造の検討に向けて調査を推進する」という文言がついに登場。第1回資料には無かったフレーズで、いよいよ計画段階評価が始まっていく方針が濃厚になっていると言っていいでしょう。
計画段階評価では一般的に、1回目の地域アンケートで地域課題をまとめ、3案程度のルート・構造案に絞り込みます。2回目の地域アンケートで概略ルート・構造の最終案が決定。そのあと都市計画決定と環境アセスメントが完了すれば、いよいよ事業化を待つだけとなります。
会議では「計画段階評価を進めていく」という明言はされていません。計画段階評価がいざ始まることになればこのあとに別途「社会資本整備審議会道路分科会」が開かれて、まず「どのように評価を進めるか」が話し合われることとなります。
山で分断された京都~大津の難所に、悲願の新ルート計画が具体化していきそうです。
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