長野~上田の“渋滞国道”解消へ!? 総延長50kmの「壮大なバイパス計画」の進捗は 狭い「国道18号」に代わる新ルートが建設中
長野県の中心街「長野市」と第3の都市「上田市」をつなぐ壮大な国道バイパス計画があります。完成すれば一体どう便利になるのでしょうか。また工事はどこまで進んでいるのでしょうか。
長野の渋滞区間 どんどん快適に
長野県の中心街「長野市」と第3の都市「上田市」をつなぐ壮大な国道バイパス計画があります。
完成すれば一体どう便利になるのでしょうか。また工事はどこまで進んでいるのでしょうか。

ここには国道18号が通っています。かつての関東~新潟の街道筋として、高崎~軽井沢~上田~長野という主要ネットワークを担っています。
そんな国道18号ですが、ほぼ唯一の主要軸であるにも関わらず、旧態依然とした狭い2車線道路のため、各地で渋滞が深刻で、生活に支障をきたしています。交通事故も多発しており、長年の交通課題となっています。
そのため、長野~上田の各地で国道18号のバイパス整備が進められています。昨今のような一つの「高規格道路」路線としての位置づけは特に無く、それぞれの工区で独立して計画検討されています。
とはいえ、マクロな視点で見渡せば、少しずつ各バイパス計画はつながりを見せはじめています。具体的には以下のとおり。
●長野東バイパス
長野中心街をスルーする「東環状線」の一環として、千曲川西岸を走るバイパスです。2021年に暫定2車線で開通しました。そのまま「五輪大橋有料道路」で犀川を超えて、大塚南交差点で「篠ノ井バイパス」へ合流します。
まだ4車線化に向けた動きは無く、まずは車道だけ先行開通したところへ歩道などを設置する工事が進行中です。
●坂城更埴バイパス
篠ノ井バイパスの延長線上として、千曲市屋代の長野道・更埴IC付近から千曲川南岸にスイッチし、上田市の手前まで達する19.2kmのバイパスです。
まず、更埴ICから千曲川を越える区間は、まだ事業化されていません。
その先の2.6kmが工事中で、現場では整地作業が進み、おおよその道路敷地が分かるようになっています。
さらにその南側、姨捨エリアの3.0kmは先行開通済み。千曲川へ方向転換するルートの暫定2車線道路です。
そこから約8kmほど南へ、坂城エリアまでは未事業化で、坂城中心街をバイパスする3.8kmの区間が事業中です。用地取得率は2024年時点で87%で、一部で現場の整地作業も始まっています。
●上田坂城バイパス
2009年までに暫定2車線で開通済み。「上田外環状線」とも言うべきルートで、千曲川を北岸へ渡ると中心街をぐるっと北側にバイパスして信濃国分寺まで達します。大渋滞の城下町周辺をスルーし、上信越道・上田菅平ICへのアクセスを担う、地域的に重要な存在です。
※ ※ ※
とにかく貧弱な長野~上田の国道18号ですが、このように少しずつ、渋滞のひどい場所からバイパス整備が前進しています。上信越道と並行しているほか、長野県内で「中部横断道」など高規格道路の計画が目白押しという背景もあり、更埴~坂城など郊外部の計画具体化はもう少し先になっていくかもしれません。
やたらCMばかり現れて見づらい‼️