最新「自動車盗難数」発表! 年間6000件超え!? ワースト1は愛知で866台、なぜ? 国産スポーツカーよりも狙われやすい車種は? 対策は?
2025年2月6日に警察庁は「2024年の自動車盗難認知件数」を発表しました。その結果は2023年の5762件から318件増えて6080件。果たしてそこにはどのような事情があるのでしょうか。また狙われやすい車種とはどのようなものなのでしょうか。
2024年の自動車盗難認知件数は、前年+318件に6080件に急増
2024年の自動車盗難認知件数が警察庁より発表されました。
2月6日に公開された「犯罪統計」(2024年1-12月確定値)によると、自動車盗難の認知件数は2023年の5762件から318件増えて6080件となっていますが、どのような状況なのでしょうか。

自動車盗のピークは2002年~2003年頃でこの時期は年間6万件を超えていました。
その後は官民合同で自動車盗難撲滅に取り組んだ結果、年々大きく減少し、近年はピーク時の10分の1以下に減少。
2021年は5182件と2000年以降最低の件数となりました。
また日本で盗難されたクルマのほとんどは海外に密輸されるため、2020年~2021年はコロナ禍によって外国との行き来が大きく制限されていたことも減少に大きく影響しています。
2022年3月に外国人の入国規制が大幅に緩和されて外国との人や貨物の行き来が復活してからは、2021年5182台→2022年5734台→2023年5762件と増加。
そして、2024年は前年比+318件という大幅増加でついに6000件を突破したことになります。
このような中、2024年都道府県別の盗難認知件数はどうなっているでしょうか。
各都道府県の盗難認知件数は以下の通りです。()内の数字は2023年と比較した増減数。
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1位 愛知県 866台(+168台)
2位 埼玉県 781台(+98台)
3位 千葉県 706台(-40台)
4位 茨城県 567台(-48台)
5位 神奈川県 536台(+75台)
6位 大阪府 417台(-30台)
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2024年の盗難ワースト1位は愛知県でした。
ちなみに愛知は2022年も1位でしたが2023年は千葉(746台)に続く2位となり2024年に再び1位となっています。
前年+168台とはかなりの増加ですがなぜ愛知の盗難台数がこんなに増えているのでしょうか。
そもそも愛知県は自動車保有台数が日本一です。
2024年10月末現在の「乗用車保有台数(軽自動車含む)」は、424.7万台。
2位の埼玉県(326万台)、3位の東京(316万台)に比べて約100万台とダントツに多い台数が保有されています。
そして愛知県はトヨタのお膝元ということもあり、トヨタ車の保有比率が県全体で5割近く、全国平均の3割に比べて非常に高くなっていることにも関係しています。
クルマの数が圧倒的に多く、さらに盗難市場で人気の高いトヨタやレクサスの保有比率が高い。
このことから愛知県が近年、ワースト1位、2位になっていると推測できるでしょう。
「盗難情報掲示板(@theftInfo)」の統計(盗難被害者による情報提供)によると、2022年9月20日~2025年2月10日までの盗難報告台数は全国で708台。
そのうちトヨタ422台+レクサス75台で約7割。愛知県では同時期の全車種合計で81台の被害が報告されうち70台がトヨタ・レクサスなのでトヨタ比率は約9割と非常に高くなっていることがわかります。
今までは輸出品のコンテナ内検査というと手前側に重量物を置かれた場合、その後方の検査に時間と手間が膨大に必要になっていました。コンテナ1つを検査するのに通常2時間前後の時間を要していたので全てのコンテナ内を厳密に調べるのは不可能に近かったです。
その後、コンテナ内を効率良く調べる為に大型X線検査装置が導入され始めました。それによりコンテナ内にどのような隠し方をしようとも直ぐにバレるようになりました。X線によるコンテナ内検査においては人体に影響を与えないレベルのX線をX線発生装置で発生させ、それをX線放射しますがそのレベルのX線でも鋼のコンテナの両側を突き抜ける事ができます。それを向かい側に設置された透過X線検出器で受信。そのデータを画像処理機にかけて可視化(=映像化)します。
現時点で大型X線検査装置は主要港に配備されており公式記録では13港において16箇所の設置が確認できています。
ネットでは人気RV車の盗難ニュースが流れると「今頃は海の上だよ」という書き込みが多く見られますが実際には税関が頑張って摘発・検挙してくれています。いわば税関が盗難自動車不正輸出を取り締まる最後の砦となっています。令和6年は乗用車24台、ダンプ・貨物車1台、バイク4台、建設用重機0台、パーツ1個、合計30点の摘発に成功しています。ちなみにその18年前となる平成18年では乗用車163台、ダンプ・貨物車4台、バイク180台、建設用重機27台、パーツ85個、合計459点が摘発されているので大型X線検査装置導入後は国際的な窃盗団もかなり用心しているようです。以上、港湾作業でコンテナに関わる仕事をしていた経験からお話をさせていただきました。