価格高騰で「ガソリン抜き取り窃盗」が社会問題に!? 給油口をこじ開けてチューチュー… 外国では「年間600万リットル」が被害に 有効な対策はあるのか
ガソリン価格が高騰しつづけ、国民の暮らしに大きな影響を与えています。厳しい家計でガソリンが手の届かない存在になりつつあるなか、「新たな犯罪」が増加する懸念もあります。
ガソリン高騰で懸念される社会問題
ガソリン価格が高騰しつづけ、国民の暮らしに大きな影響を与えています。
厳しい家計でガソリンが手の届かない存在になりつつあるなか、「新たな犯罪」の懸念もあります。

最近でも、ガソリン価格は2024年12月19日から5円ほど、そして2025年1月16日からも5円ほど値上げされ、2か月で10円も高くなっています。
背景にあるのは、国際情勢などを受けた原油価格の高止まりです。
しかし一方で、国はガソリン価格の引き下げに貢献していた「ガソリン補助金」を1月16日に完全廃止。これによってガソリン価格は急激な実質値上げとなりました。
国際情勢ならともかく、補助金廃止に対しては「日本国民の生活が厳しいときに何をやっているんだ」と、怒りの矛先が明確に政府へ向けられることとなりました。
政府への不満の増大は、すなわち治安の悪化に直結する…それは歴史が証明しています。
「政府はもう国民に対して何もしてくれない。では、自分たちが何とかしなければならない」というマインドになってしまうのです。
では、ガソリン価格の増大における「政府への幻滅」は何をもたらすのでしょうか。
それは、生活のためにガソリンを安く手に入れる究極かつ単純な方法、「ガソリンを盗む」という動きです。
まだここ数年の「社会的傾向」は報告されていませんが、「畑からの野菜を盗む」「側溝のフタを盗む」「無人販売店舗から盗む」という事件が当たり前になっている昨今、もはやこの社会にモラルは存在しない、もはや盗まれないものはこの世に存在しないと言っても過言ではありません。
ガソリンが高く成って居るから盗まれるだろう、外国ではバンバンやられているから、日本もそうなるかも。というだけの、予想記事なのだがココのサイトで「犯罪が…」などと書かれて居ても、実際に件数を把握して記述されて居る訳ではないので、いかにも増えて居る様な書き方をしているが、実情は不明だ(実情を発生件数と共に正確に報道すべき)。記事を書きたいがための作文ではないかと邪推する次第だ(ココは作文が多い)。また、外国の事案を、いかにも日本で発生して居るかのような報道姿勢にも疑問が有る
イラン革命をきっかけに発生した第2次オイルショック。その1978年当時、都内ではガソリンが177円/リットル程度にまで急上昇していました。その3年前の1979年はガソリン1リッターが100円で買えた時代です。今から47年も前の話です。
その当時、日本国内各地で駐車中の車からガソリンを抜き取られるという窃盗事件が多発していました。団地の駐車場で夜間駐車中の乗用車の給油口カバーをマイナスドライバーでこじ開けられ、ガソリン抜き取り用の手動簡易ポンプで窃盗犯の車にガソリンを移し替えられた事件が横行していました。同時期、会社の駐車場に夜間駐車していたトラックの燃料タンクキャップを外し、手動簡易ポンプで軽油を抜き取られたりの事件が世間を騒がせていた時代です。その後、第二次オイルショックも収まり燃料窃盗事件は急激に報道されなくなりました。当時はまだ鍵付きガソリンキャップが今ほど普及していなかったと記憶しています。第1次、第2次と2度に渡るオイルショック。その相次ぐ燃料窃盗事件が原因で鍵付きガソリンキャップが普及し出したようです。
記事にある事件の紹介例では米国の燃料窃盗犯は燃料タンクに直接穴を開けて燃料を抜き取るというニュアンスにも取れますが、もしそうならこれは危険この上ない行為です。ガソリンスタンドの従業員の方なら危険物取扱者の免状を取る時、ご自分の扱っている燃料がどの位危険なものか再認識されたと思います。
先端の尖ったドライバーなどのツールで燃料タンクに打撃を与えて穴を開通させる時、相手側の素材が金属ですと火花が発生する事があります。引火性液体であるガソリンは酸素と火種を与える事で簡単に爆発を伴う酸化還元反応という現象を発生します。つまり火だるまになる危険性が高いです。日本車のガソリンタンクの素材は鉄製40%、プラスチック製60%。米国ではそれぞれ30%、70%の割合です。欧州車ではそれぞれ10%、90%の割合です。
ガソリンの窃盗は危険この上ない行為です。ちなみにアフリカ大陸でも燃料輸送途中の大型タンクローリーが横転事故を起こすとタバコを咥えた民衆が我先にガソリンを奪いに殺到、大炎上という事件(窃盗なので敢えて事件とします)が後を絶ちません。言い方は悪いかもしれませんが日本でガソリンや軽油を抜き取るような者(窃盗犯)も知識を持たないからこそ、そんな危ない行動に移れるのでしょう。残念です。
クソ長いwこんな場所で誰が読むんだよ
ガソリン抜き取りに対して、有効な情報・対策があまり参考にならない。
逆に抜き取りを助長している様に感じるのは、自分だけだろうか?
今の若い世代の人はご存知ないと思われますが1970年~1980年代にかけてのオイルショック時代は本当に駐車中の乗用車やトラックからの燃料の窃盗事件に悩まされた時代でした。記事やポストにも説明されているように給油口カバーをこじ開けてホースを挿入、手動ポンプを使って抜き取るという窃盗方法でした。
で、ここからが肝心な所です。当時の燃料タンクには燃料抜き取り防止プレート装着が普及していませんでした。公式記録は存在しないのではっきりとした年は言えませんが1990年代以降の時代になって自動車業界では燃料抜き取り防止策だけでなく諸々の窃盗防止策が練られ実行されました。その内のひとつが燃料給油口内側の燃料抜き取り防止プレートです。現在の自動車や貨物車にはこの燃料抜き取り防止プレートが装備されているので給油口側からホースを挿入するなどの抜き取りは物理的に不可能です。
またそれ以外にも現在の乗用車の設計では燃料タンクからの燃料抜き取りを防止するための設計がところどころに盛り込まれています。例えば給油口から燃料タンクに到るまでの接続経路の曲がりを工夫したり、燃料タンク内をいくつかの区画に分けるなども有効な防止策として実施されています。記事にあるセキュリティ・アラームもその一貫と言えるでしょう。車体表面に流れる電流の強弱な変化を感知しアラームを鳴らすというアレです。
よって第1次、第2次オイルショック時代のサイフォン方式による燃料窃盗方法を記述した所で現在は通用しない手法です。犯行の為の予備知識には該当しません。
問題は記事で説明されている欧米で増えている燃料タンクへの穴開けによるインシデントです。「重大な事故や事件につながりかねない状況」と受け止めてください。
燃料タンクが金属製か樹脂製かは外部からの目視では解りません。金属製燃料タンクでも内部を樹脂でコーティング(高密度ポリエチレン・コーティング)した物もあります。
ガソリンの気化は素早いのでタバコを吸いながら犯行を行わなくても静電気の「パチっ」の一撃で燃料が「ボン!」と大炎上する可能性があります。今の時代の衣類は化学繊維が全盛なので衣類も体も帯電し易い状態です。また空気が乾燥するこの時期、帯電を完全には防ぐ事はできません。
燃料抜き取り窃盗による大惨事は世界中で過去数え切れない位発生しています。日本では報道されないだけです。世界で発生したいくつかの事例を紹介します。
ーー 米国の事例 ーー
コロナ禍終息の2022年以降、世界的な燃料油高騰により全米で駐車中の乗用車や貨物車からの燃料窃盗事件が横行しました。手口はやはりドライバーでした。しかし、ドライバーを燃料タンクに打ち込んだ瞬間、火花が燃料に引火。大火災事故に至ったケースが相当数ありました。また抜き取り行為中の窃盗犯が火に包まれて文字通り火だるま状態。全身大火傷の重症を負った事例が複数発生しています。これらは全米でその都度報じられています。
ーー 英国の事例 ーー
英国でも燃料油高騰がきっかけで2023年頃から複数の燃料窃盗事件が発生していました。それは現在も続いています。こちらの手口も燃料タンクに穴を開けるという荒っぽい手口でしたが犯行途中に発生した火花が燃料に引火。車が大炎上するという事件が複数発生しています。英国警察はその事を危惧しました。そして警察が広報を使って国民に注意喚起を行っています。
ーー ナイジェリア ーー
こちらは駐車中の車からの燃料抜き取り事件や横転事故を起こしたタンクローリーを狙った燃料窃盗事件だけでなく、国内を貫くパイプラインを直接狙った燃料窃盗事件が頻発状態です。 窃盗時にパイプラインから漏れ出してしまった燃料油にタバコの火の粉が落ちて大規模爆発を起こしたという事件もありました。かなりの数の国民が燃料の窃盗行為で命を落とし続けています。このナイジェリアでは燃料窃盗が国内問題のひとつに上げられている位です。
これらに共通するのはどこの国の窃盗犯も知識を持たずに安易な気持ちで窃盗行為を行った結果、大惨事を招いているという事です。ネット記事で「窃盗の方法を記述するのは犯行を助長させるのでは?」という意見も尊重致します。「有効な情報・対策があまり参考にならない」という意見も尊重致します。
しかし、防犯の世界では犯人の手口を知らなければ犯行を未然に防ぐ事はできません。例えば「サムターン回し」も「ガラス・サッシ割りによる侵入」も犯人の手口を紹介して防犯器具を販売する必然性があるのと同じです。
自分は「燃料抜き取り」という犯行に及ぼうとしている人達が思い留まるようにと思って「大火災や全身火傷の危険があります」と警告する意味でポストさせていただきました。燃料の抜き取りによる窃盗行為は大惨事を招く危険な犯罪です。自分だけでなく周囲の人達も危険に晒してしまいます。やめて下さい。
車には給油口からホースを突っ込んでもタンクに届かないようにする盗難防止用スクリーンが昔からある事を知らない人が書いた記事。編集部は校閲をやったらどうですか?請け負いますよー(笑)