トヨタの「和製スーパーカー」! “超ロングノーズ”採用&約500馬力の「直6」風エンジン搭載! ワイドすぎる“頂点の車”「FT-1」とは

2014年の北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)でトヨタは「FT-1」というコンセプトモデルを世界初公開していました。どのようなクルマだったのでしょうか。

トヨタの“和製スーパーカー”!?

 2014年の北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)で世界初公開され、2016年の東京オートサロンで日本初公開された、トヨタのスタディコンセプトモデルの「FT-1」。

 車名のFTとは、未来のトヨタを意味する“Future Toyota”の略で、数字の1は頂点を表すとされており、かなり挑戦的な車名となっていました。

か、カッコイイ…トヨタ「FT‐1」
か、カッコイイ…トヨタ「FT‐1」

 このFTが付いたコンセプトモデルとしては、2009年の東京モーターショーで初公開となった「FT-86」が知られるところですが、ご存知の通りFT-86はその後、「86」として2012年にリリースされており、こちらのFT-1も2019年に17年振りに復活を遂げた「スープラ」としてリリースされました。

 そのため、今見てみると市販版のスープラに繋がるデザインを見て取ることができますが、当時のFT-1はトヨタの北米デザイン拠点であるCaltyがトヨタのスポーツカーの歴史を紐解きながらその情熱を注ぎこんだうえ、当時創立40周年を迎えていたCaltyの集大成ともされていました。

 全体的なフォルムは未来的でありながら、クラシックスポーツカーのようなスタイリングを表現しており、フロント・サイドのガラスのカーブの形状はトヨタ2000GTを彷彿させるもの。

 フロントデザインの大胆な形状のフェンダーに、最適空力をイメージしたダイナミックな吸排気口や可動式のリアウイングなどを備え、伸びやかなデザインにまとめられコンセプトモデルらしい造形となっていました。

 このFT-1はあくまでコンセプトモデルであり、詳細なスペックなどは明らかとなっていませんでしたが、当時のドライビングシミュレーションゲームであるグランツーリスモ6上で発表の翌日に車両データを配信し、ユーザーがゲーム内で操ることができるようになっていました。

 ゲーム上のスペックは全長4,675mm×全幅1,970mm×全高1,225mm、ホイールベース2,740mmとされており、車両重量は1,320kg。

 搭載エンジンは明らかとなっていませんでしたが、直列6気筒サウンドを放つ493PS/58.8kg・mの出力を絞り出すターボエンジンという設定。

さらにそこからおよそ7か月後の2014年8月には「FT-1 ビジョングランツーリスモ」というレーシングモデルも追加され、自宅にいながらにしてコンセプトモデルやそのレーシングバージョンを味わうことができたのです。

 なおこのFT-1やFT-1 ビジョングランツーリスモは、現在販売中の最新作、グランツーリスモ7の中にも登場しており、市販版のGRスープラも登場していますので、コンセプトモデルと市販車版を乗り比べてみる、という実際にはなかなかできない体験をすることもできますので、気になる方はプレイしてみてはいかがでしょうか。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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1件のコメント

  1. >「直6」風エンジン搭載!

    って、何気筒なんだ?

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