6速MTのみ! トヨタ「超スポーツコンパクトカー」がスゴい! 約230万円で「専用サス+6点ベルト」装備! まさかのムダ装備“全カット”!? 「硬派すぎモデル」とは
トヨタ「ヤリス」にはひときわレーシーで“硬派”な仕様があります。一体どのようなモデルなのでしょうか。
見た目は「ヤリス」 中身は「超体育会系」
トヨタの主力コンパクトカー「ヤリス」は、6速MTモデルが設定されており、さらに上位のハイパフォーマンスモデル「GRヤリス」もラインナップするなど、走りを楽しみたい人にも魅力的な存在と言えます。
しかし、そんなヤリスのなかでもひときわレーシーで“硬派”な仕様があります。一体どのようなモデルなのでしょうか。
ヤリスは2020年2月に登場しました。日本国内では「ヴィッツ」として展開していましたが、グローバル車名のヤリスに統合。ヴィッツから数えると4代目となっています。
扱いやすいサイズやスタイリッシュなデザインはヴィッツから引き継ぎつつ、TNGA GA-Bプラットフォームの採用によるボディ剛性・走行性能の向上や、先進運転支援システム「トヨタ セーフティ センス」を搭載し、安全性能も向上しました。
また、現在ではベーシックな5ドアハッチバックのヤリスのみならず、5ドアコンパクトSUV「ヤリス クロス」、3ドアスポーツのGRヤリスがラインナップされ、トヨタのなかでもトップの販売台数を記録する主力モデルに位置しています。
ベーシックカーのポジションを担う反面、GRヤリスとともに国産車では大幅に減ってしまった6速MTをラインナップするなど、クルマを操る歓びを求める人にとっては貴重な選択肢になっています。
そんなヤリスですが、主に「TRD」ブランドなどでトヨタ車のカスタムパーツを手掛けるトヨタカスタマイジング&ディベロップメントでは、「ヤリス カップカー」をラインナップしています。
ヤリス カップカーは、ヤリスの5ドアハッチバックモデルをベースにTCDがレース専用装備を架装した完成車両(コンプリートカー)で、主にワンメイクレース「ヤリスカップ」での競技利用を目的としています。
ヤリスカップは、ヴィッツの時代から開催されていたワンメイク(車種限定)レースの後継レースで、初回は2021年に開幕しました。
レギュレーション(規定)が厳しく、大がかり改造を施さない「同じ車両・同じ条件」でレースを行うため、アマチュアであっても低コストかつ気軽に本格的なレースにデビューし、腕を磨くことが可能だと言います。
ヤリスカップカーのボディサイズは、全長3950mm×全幅1695mm×全高1465mm。車両重量は1030kgです。
基本的にはヤリスのベーシックグレードと共通していますが、レースに向けた専用装備や、機能装備の削除などを行い、特別に仕上げられています。
専用装備として、ロールケージ(6点式+サイドバー)やリア減衰力調整式の専用ローダウンサスペンション、フロントアクスルハブ部ボルト&スペーサー、エンジンオイルクーラー、6点式シートベルトなどを採用しています。
オーディオやオーディオハーネス、フォグランプ、SRSサイド・カーテンエアバッグなどは省略され、ホイールもキャップのないスチールホイール(いわゆる鉄チン)が装着されるなど、軽量化かつ過酷な走行にも耐えうるようになっています。
パワーユニットには最大出力120馬力・最大トルク14.8kgf・mを発揮する1.5リッターの直列3気筒エンジンを搭載する点は通常モデルと同一ですが、このユニットはレースのレギュレーションにより封印がなされており、載せ替えや改造ができないようになっています。
2024年4月2日には改良モデルが発売されました。
新たにトヨタの予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を標準装備するとともに、これに伴いロールゲージの形状を変更。さらに、従来用意されていたCVT車の設定を廃止し、6速MT車のみに1本化されています。
新ヤリス カップカーの価格(消費税込)は231万9300円です。
レースでの使用を見越した仕様となっているため、乗り心地や快適性、静粛性といった点では通常のヤリスよりもかなりハードに仕上げられており、さらにロールケージ装着に伴い、インパネやフロアなどには穴が開いた状態です。
しかし、競技専用部品を取り外すことで公道も走行でき、スポーツ走行に特化した比較的安価なモデルであることを考慮すると、極めて貴重なエントリースポーツカーとも言えそうです。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。