東名・新東名に並行する「第3の高速道路」工事進行中!? “地獄渋滞”国道246号の救世主「厚木秦野道路」で一体どれだけ便利になるのか

神奈川県で、東名と新東名に並行する「厚木秦野道路」の工事が進んでいます。完成すればどう便利になり、どこまで工事が進んでいるのでしょうか。

「渋滞ヤバイ」国道246号のバイパス道路

 神奈川県で、東名と新東名に並行し、東西方向を結ぶ「第3の高規格道路」の建設が進んでいます。
 
 その名前は「厚木秦野道路」。完成すればどう便利になり、どこまで工事が進んでいるのでしょうか。

新東名の伊勢原JCT(画像:写真AC)。
新東名の伊勢原JCT(画像:写真AC)。

 厚木秦野道路は、厚木市から秦野市に至る、長さ29.1kmの高規格道路です。各所で深刻な渋滞に悩まされている「国道246号」のバイパスとして、国の事業が進んでいます。

 ルートは、圏央道の圏央厚木ICを起点とし、新東名の伊勢原大山ICで交差してさらに南下。東名の秦野中井ICに接続すると、北西に進路を変えて新東名の新秦野ICへ直結するものです。

 北へ南へルートをとり、国道246号や新東名、東名をサポートしていく厚木秦野道路。完成すれば、国道246号の生活交通から逃れて、信号の無いスムーズな移動が期待できます。それどころか、高速の渋滞ポイント「海老名JCT」「秦野中井IC」をスルーして、圏央道との連絡が可能になります。

 最終計画は4車線ですが、まずは暫定2車線での先行開通をめざします。全線で、計11か所のトンネルが計画されています。

 気になる進捗ですが、厚木~伊勢原~秦野のうち、事業化しているのは総距離の約半分の13.6kmです。具体的には以下の2区間(3工区)です。

【厚木地区】圏央厚木IC~厚木北IC(3.6km)
 用地取得率は2023年3月現在で、約69%。現地では、時間のかかる「中津川橋」の工事が先行して進められているところです。すでに橋脚がニョキニョキと姿をあらわし、橋桁を架ける準備が整いつつあります。

【伊勢原地区】伊勢原大山IC(伊勢原北IC)~伊勢原西IC(4.8km)
 用地取得率は約93%で横ばい。工事がもっとも進展しているのが、新東名のすぐ近くにある「鈴川橋」で、すでに床版が架かって舗装待ちの状態となっています。次はいよいよ、山を抜けるトンネルの掘削に着手する予定となっています。

【秦野地区】伊勢原西IC~秦野中井IC(5.2km)
 2014年に事業化した、もっとも新しい工区です。用地取得率は約7%。まだ目立った工事は進んでいませんが、工事範囲にかかる農業用水の事前調査など、準備が進められているところです。

【画像】超便利!? これが「厚木秦野道路」のルートと工事状況です(地図)(27枚)

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