「ツインターボ」を聞かなくなったワケ 時代と共に変化し続ける「ターボ」という技術
「過給ダウンサイジング」も存続の危機に?
しかし、これから欧州と日本では燃費の計算と表示方式が変わります。世界基準の「WLTC方式」です。従来の燃費計算方式よりも強い負荷をかけるため、より実燃費に近い数値になると言われています。また、負荷が大きいため、過給ダウンサイジングはより燃費の数値が悪くなることが予想されます。

カタログ値が悪くなっては過給ダウンサイジングの魅力は激減してしまうことに。もしかすると、新燃費方式の普及にともない、過給ダウンサイジングを採用するクルマは減るかもしれませんね。
パワーを求めた時代にもてはやされたのが「ツインターボ」でした。技術が進んだことで採用が増えたのが「ツインスクロールターボ」。そして省燃費を目指した「過給ダウンサイジングターボ」。求められるものが変化すると、使われる技術も変わるというわけです。
【了】
提供:乗りものニュース
Writer: 鈴木ケンイチ
1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。




