高速道路に“謎”の「ミドリの線」どう走れば良い!? 知ればドライブが楽になる「役立ち機能」! 道路の“真ん中”を貫く「車両誘導線」の効果とは!
全国各地の高速道路の中には、車線のど真ん中に謎の「緑色の線」が引かれている場所が存在します。ポツンと引かれたこの線には、一体どのような役割があるのでしょうか。
高速道路に“謎”の「ミドリの線」どう走れば良い!?
全国各地の高速道路を走っていると、上下線がそれぞれ1車線ずつしかない「暫定2車線」と呼ばれる区間をたびたび目にします。
そうした対面通行の道路において、日本海沿岸東北自動車道(日東道)などの一部区間で、車線のど真ん中に謎の「緑色の線」が引かれている場所が存在します。
通常、道路上に引かれている「白」や「黄色」の線は、車線を区切るためであったり、はみ出しを禁止するためであったりと、「踏んではいけない(あるいは越えてはいけない)もの」という認識が一般的。
しかし、この車線内にポツンと引かれた緑色の線に限っては、全く異なる目的を持っています。
この緑色の線の正式名称は、「車両誘導線」。
設置された最大の目的は、道路の中央分離帯に張られている「ワイヤーロープへの接触事故を防ぐこと」です。
近年、暫定2車線の高速道路では、悲惨な正面衝突事故を防ぐための安全対策として、上下線を区切るように強靭なワイヤーロープが設置されるようになりました。
これ自体は命を守るための非常に有効な設備なのですが、一方で新たな問題も発生しました。
それは、ドライバーがワイヤーロープの存在を圧迫感として捉えてしまうことです。
「ぶつかったらどうしよう」と無意識のうちにロープを避けようとして左に寄りすぎて路肩やガードレールに接触してしまったり、逆に車幅感覚を掴み損ねて右側のワイヤーロープ自体に車体をこすりつけてしまうといった単独事故が多発するようになったのです。

こうした接触事故を減らすために考案されたのが、緑色の車両誘導線です。
では、この線をどのように使えば安全に走れるのでしょうか。
答えは非常にシンプルで、「線を跨ぐ(またぐ)ようにして走る」のが正解です。
実はこの緑色の線は、車線のど真ん中ではなく、少しだけ右寄りに引かれています。
日本で走るクルマの多くは右ハンドルですので、その運転席に座っているドライバーから見て、ちょうど「自分の真下(座席の下)を緑色の線が通り抜けていく」ような感覚でクルマを走らせてみてください。
すると、特に複雑なハンドル操作や車幅の計算をしなくても、車体は自然と車線の中央をキープして走ることが可能になります。
右側のワイヤーロープからも、左側の路肩からも適切な距離を保つことができるため、接触の恐怖を感じることなくリラックスして運転できるようになるという画期的な仕組みなのです。
「道路の線を跨いで走る」という行為は、普段の運転感覚からすると少し抵抗があるかもしれません。
そのため、緑の線が導入されている日東道などの区間では、道路脇に「緑線をまたいで走行してください」という分かりやすい看板が立てられており、ドライバーが戸惑わないような配慮がなされています。
また、より視覚的に分かりやすい表示を模索するため、現在でも「途切れていない実線」と「等間隔の破線」の2パターンを試験的に敷いて、どちらがよりドライバーにとって走りやすいか、事故を減らせるかといった検証が続けられています。
このように、もし今後、東北地方へドライブに出かけた際、車線の真ん中に緑色の線が現れても慌てる必要はありません。
それはドライバーを危険から遠ざけるための、道路管理者からの思いやりなのです。
標示の意図を正しく理解し、安心して緑色の線を跨ぎながら、安全で快適なドライブを楽しんでください。
Writer: くるまのニュース編集部
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