ダイハツ新型「コペン」初公開へ! なぜ“軽規格超え”ボディ&エンジン採用? 「ダイハツ製FRスポーツ」の実現性とは
ダイハツは10月28日から11月5日に東京ビッグサイトで行われる「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」にで“次期型コペン”を想像させる新型「VISION COPEN(ビジョン コペン)」を公開します。現在判明している情報では“軽規格を超える”存在となることが明らかにされていますが、なぜなのでしょうか。考察します。
次期型コペン!?な「ビジョン コペン」なぜ軽規格超え?
10月28日に一般公開が始まる、東京モーターショー改め「ジャパンモビリティショー」。そのダイハツブースでは、クルマ好きから大きな注目を浴びているクルマが公開される予定です。
その名は「VISION COPEN(ビジョン コペン)」。そのネーミングと初代「コペン」を彷彿させるスタイルからは、誰がどう見ても“次期コペン”を示唆するモデルであることが感じられるでしょう。
判明しているのは、まず車体サイズが全長3835mm×全幅1695mm×全高1265mmであること(現行コペンは全長3395mm×全幅1475mm×全高1280 mmなのでひとまわり以上大きい!)。エンジンは1.3リッターのガソリンであること。電動開閉式のルーフを備えること。そして「FRレイアウト」つまり歴代コペンが採用していた前輪駆動ではなく、後輪駆動ということがわかります。
この記事では、そんなVISION COPENにまつわる3つの疑問を考察しましょう。
【疑問1】なぜ軽規格ではないのか?
2002年にデビューした初代も、2014年にフルモデルチェンジした2代目(現行モデル)も、歴代のコペンは軽自動車規格でした。
車体サイズはもちろん、排気量660ccのエンジンも軽自動車枠を満たすためのもの。軽自動車は、税金や保険など経済面でメリットがあります。
いっぽう次期コペンを示唆するモデルが軽自動車枠から外れた理由はズバリ、輸出を視野に入れているからと考えられます。
海外では軽自動車のメリットはありません。むしろ車体やエンジンが小さすぎるので、極めて限られたニーズに少量を販売することはできても、多くのユーザーにフィットする商品にはなり得ません。海外ではミニマムサイズとはいえ少なくとも「Aセグメント」と呼ばれる、軽自動車より一回り大きな車体に1000cc以上のエンジンを積むのが一般的なのです。
もし次期コペンがこの形で登場するとしたら、基本的にドメスティックモデルだったこれまでと違い、海外輸出を視野に入れたクルマになると考えられます。
【疑問2】どうして排気量が1.3リッターなのか?
結論からいえば、軽自動車ではないからです。
VISION COPENの車体は軽自動車枠を超えるサイズで、海外輸出を視野に入れたもの。するとエンジンも軽自動車規格の660ccではバランスが悪く、車体サイズや重量を考えると1リッターを超えるサイズが求められるし、効率的にも最適でしょう。少し余裕をもって1.3リッターを想定していると考えられます。
しかし、ダイハツの国内向け車種には縦置き用はもちろん、横置き用を含めてみても現在は1.3リッターエンジンが存在しません。どういうことでしょうか。
実はダイハツの主力マーケットのひとつであるインドネシアの販売車種を見ると、「セニア」という小型MPVなどに1.3リッターエンジンを搭載(ただし横置き)しています。その「1NR-VE」型エンジンを想定しているのかもしれません。
ただ、軽自動車エンジンよりはパワーアップしているとはいえ、仮に自然吸気のままだとすると100psに満たない最高出力はいくら軽量モデルとはいえスポーツカーとしてやや物足りないのも事実。むしろ1.3リッターではなく、1.5リッターのほうがマッチングは良いようにも感じます。
もちろんダイハツは海外向けに1.5リッターエンジンもラインアップしています。しかしながらあえて1.3リッターエンジンを選んだということは、市販に移す際は自然吸気ではなくターボ化を考えていると判断するのが自然かもしれません。期待したいところです。
相変わらずのタイトル詐欺