トヨタ「カローラ」史上初のSUVなぜ人気? アンダー200万円の「カローラクロス」がシリーズ中で一番売れてる訳
12代目のトヨタ「カローラ」は4つのバリエーションを展開していますが、そのなかで一番人気があるのはSUVの「カローラクロス」です。どのようなところが人気となったポイントなのでしょうか。
カローラシリーズの販売台数の5割以上がSUV
トヨタの主力モデルである「カローラシリーズ」ですが、12代目の現行モデルは「カローラ(セダン)」「カローラツーリング」「カローラクロス」「カローラスポーツ」という4つのバリエーションが展開されています。
2022年度(2022年4月から2023年3月)の登録台数は13万9588台。これはシリーズの合計数なのですが、もっとも売れているのはどのタイプのカローラなのでしょうか。
2022年度(2022年4月から2023年3月)の登録台数は13万9588台(併売されている先代の「カローラアクシオ」「カローラフィールダー」含む)と、同じくトヨタの「ヤリスシリーズ」に次いで普通車で2位に食い込んでおり、不動の人気車となっています。
なかでも、直近1年間の台数でもっとも多いのがSUVのカローラクロスです。
その比率は先代を除いた4タイプのなかで約5割強。SUVがブームというのも大きく影響していますが、ディーラーなどの販売現場ではほかの車種とは競合しないポジショニングが好評となっているようです。
カローラ初のSUVとして登場した同車は、SUVらしい力強いデザインを持ちながらも、全長4490mm×全幅1825mmと、日本の道路でも取り回ししやすいサイズで、室内空間やラゲッジスペースも広く、199万9000円からという200万円を切る値段も割安感があります。そんなさまざまな要望をそつなくこなすあたりが人気の理由となっているようです。
実際、SUVではカローラクロスよりも上位に位置する「ハリアー」や「RAV4」を検討していた人が、カローラクロスを見て購入に至るケースもあるようで、SUVに求められる需要と乗りやすさや価格、使い勝手の良さといった現実的な理由のバランスが上手く取れているのが人気の理由といえるでしょう。
次に売れているのがステーションワゴンのカローラツーリングです。その比率は約3割弱といったところ。年齢やユーザー層も幅広いようで、若いユーザーが購入することも多くみられるといいます。また、先代のカローラフィールダーからの乗り換えも多いそうです。
荷物が積めて取り回しがしやすいといったカローラクロスと近しい理由で選ぶ人もおり、カローラクロスとカローラツーリングの台数に差が出た理由はSUVか否かといったところでしょう。
しかし、このクラスのステーションワゴンを好むユーザー層が安定して存在しているのも販売現場からは伺えるようで、台数的にもしっかりと役割を担っているモデルであることは間違いありません。
そしてギリギリ1割に満たない割合となるのがカローラ(セダン)とカローラスポーツです。両車の販売台数はほぼ互角といった形なのですが、若干セダンのほうが上回っています。
カローラは購入する年齢層が高い傾向があるようで、セダンにこだわりのあるユーザーが選んでいるといえるでしょう。
一方のカローラスポーツはほかと検討するというよりは、指名買いとなる傾向が強いとのこと。この2車種は利便性というよりも、好みで選ばれることが多いというわけです。
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4つの個性があるカローラシリーズですが、日常での細かな使い勝手の良さなどといった部分は良い意味で共通しているポイントです。
積載性などに違いはありますが、どのタイプのカローラを購入しても普段使いで不便を感じることは少ないはずです。
歴代カローラにもさまざまなバリエーションが存在しましたが、自身の好みに合わせて4つものボディタイプを自由に選べることが、カローラが支持されている最大の理由なのではないでしょうか。
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