古いエンジンオイルで「エンジン破損」に!? ついつい“交換を怠った”ために起きる悲劇とは
クルマに乗らないならオイルは交換しなくてもいい?
では、ほとんど乗っていないクルマの場合にはエンジンオイルの交換は不要、あるいは交換期間は伸びるのでしょうか。
これについても先出の整備士に聞きました。
「たとえクルマに乗っていなくても、エンジンオイルが劣化しないわけではありません。
エンジンオイルは、クルマに乗らない、つまりエンジンを始動しない状態だとしても、時間の経過によって劣化が進んでいきます。
エンジン内部の空気や隙間から入る外気によりオイルが酸化するとともに、外気との温度差によってエンジン内部に水分が発生。これがオイルに混ざり合うことで、“乳化”という現象が起き、オイルの劣化が加速するのです。
また、短距離走行が多く全体的な走行距離が少ないような状況は、一見するとクルマを大切に使っているようにも思えますが、実はこれは『シビアコンディション』に該当し、逆にクルマに及ぼす負荷が大きいのです」
このように、たとえクルマに乗っていなくても、やはりメーカーが推奨する期間を目安として定期的にオイル交換することが、エンジンにも安全にとっても最適だといいます。
とはいえ、あまりに早すぎる交換は環境にもお財布にも優しくなく、あまり意味がないことも。
もしも走行距離の多いクルマや年式の古いクルマに乗っている場合には、エンジン内部が汚れている可能性があるため、多少早めに交換することでエンジン内に溜まった汚れを洗浄する効果が期待できるものの、通常の使い方をしている近年のクルマであれば、基本的にはメーカー推奨の交換期間を守ることがそのクルマに最も適したメンテナンス方法だということです。
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