トヨタ新型「プリウス」速攻試乗! 「エコカーからスポーティモデル」に刷新!? 速くて楽しい5代目の実力とは
いままでのプリウスとは全然違う! 新型プリウスの走り、魅力はドコ?
もう1つの個性である「走り」はどうでしょうか。
ハイブリッド車のパワートレインは2タイプ用意されており、1.8リッター/2リッター共に電動化ユニットが刷新された「第5世代THSII」を搭載します。
なかでも2リッターのシステム出力は先代比1.6倍となる196psを発揮しながら燃費は先代同等レベルと走りとエコを高次元でバランスさせたユニットです。
2リッターは応答性の高さやEV領域が増えたモーター走行などはもちろんですが、それ以上に「速い」と感じさせる力強さが印象的です。
先代はアクセル開度が増えるにつれてエンジンだけが唸り加速は伸びずでしたが、2リッターはその領域でもパワフルなだけでなく伸びのあるフィーリングは電動車というよりもエンジン車のそれに近いと感じました。
ダイレクト感はガソリン車同等とはいいませんが、ビヨーンという感じは少なめで「結構いいよね!!」と思えるレベルです。
低音が強調されたエンジン音は賛否が分かれるかもしれませんが、筆者は濁音の多い音質のダイナミックフォースエンジンのなかで、クラウンのデュアルブーストハイブリッドに続いてサウンドと呼べるレベルに来ています。
1.8リッターは出力アップした第5世代THSIIにより、先代よりもアクセルを踏んだときの力強さ、EV領域の粘りが向上しているだけでなく、少しだけ電動車感も増しているように感じました。
アクセル開度が大きいとエンジンが唸るのは先代と同じですが、制御の進化や静粛性アップなどによりそのレベルはかなり抑えられています。
乗る前は「2リッターの圧勝かな!?」と思っていたものの、30-40km/hくらいでアクセル開度の少ない領域での力強さは意外と負けてないなと感じました。
フットワークはどうでしょうか。
プラットフォームは先代も採用するGA-Cですが、これまでの知見や他のモデルからのフィードバックを活かし「第2世代」へと進化。
ボディ剛性は数値云々よりも「弱い部分がないか」、「綺麗にねじれるのか」といったような剛性の連続性に着目した最適化がおこなわれています。
その1つがフロント周りの剛性アップで、ステアリングを切ったときの変形を抑える構造になっています。
ステア系は直結感にこだわった第3世代EPS制御、サスペンションはこれらに合わせて最適化がおこなわれています。
さらに床下に採用された空力操安アイテムやカローラ5000万台記念車で話題となった除電スタビライジングシート(2リッター)も採用。
その走りは7年前に乗ったときに「(3代目以前)の直進安定性・旋回性がイマイチだったプリウスが普通になった」と驚いたはずの4代目が一気に色あせたのはもちろん、フォルクスワーゲン「ゴルフ」とガチンコ勝負できる実力を持つカローラシリーズをも超える、つまり実用車の領域を超え、スポーティモデルと呼べるいい走りです。
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