苦悩が続く日本有数の老舗ブランド「スカイライン」はいま日産の販売現場でどう扱われているのか

60年以上もの長い歴史を誇る日本有数の老舗ブランドである日産「スカイライン」ですが、一時は存続の危機も噂されるほど、近年は低迷を続けています。同社で国内唯一のセダン車となったなか、販売現場ではどのような評価なのでしょうか。

2022年夏に「ハイブリッド」が廃止された影響は「ほぼなかった」という現実

 1957年に初代モデルが登場して以来、60年以上という長い歴史を誇る日産のスポーツセダン「スカイライン」は、現在13代目となるV37型が販売中ですが、往年に比べると販売台数は低迷中のようです。

 そんな老舗ブランドの存在は実際のところどのようなものなのか、販売店の声を拾ってみました。

販売台数こそ全盛期ほどの規模ではものの、いまも日産を象徴する重要なブランドとして位置する「スカイライン」[写真は2019年7月のマイナーチェンジで追加設定されたハイパワーモデル「スカイライン 400R」(2022年9月一部改良モデル)]
販売台数こそ全盛期ほどの規模ではものの、いまも日産を象徴する重要なブランドとして位置する「スカイライン」[写真は2019年7月のマイナーチェンジで追加設定されたハイパワーモデル「スカイライン 400R」(2022年9月一部改良モデル)]

 2021年6月、経済新聞紙上に開発凍結のニュースが大々的に報じられ、それをオフィシャルの場で「スカイラインをあきらめません」と日産の副社長が否定するなど、スカイラインはいまも日産を象徴する重要なブランドのひとつとなっています。

 そんな現行スカイラインも、2014年2月の日本デビューから8年以上が経過。ラインナップの一翼を担っていたハイブリッドモデルは、2022年の夏にひっそりと販売を終了しました。

 現在は、高性能な3リッター V型6気筒ツインターボエンジン「VR30DDTT」型を搭載したモデルのみが販売されている状態となっています。

 新車の販売価格(消費税込み)も456万9400円から589万9300円と、いまや立派な高級車の域です。

 そんなスカイラインは、気づけば国内で販売されている日産の現行モデルとしては唯一の「セダン車」となってしまいました。

 過去には小型の「ラティオ」、ミドルクラスの「シルフィ」、そして大型の「ティアナ」や「フーガ」「シーマ」、そして「プレジデント」と、多くのセダンを擁していた日産ですが、最後のセダンとなってしまったスカイラインはいま、販売の現場でどんなポジションとなっているのでしょうか。

 首都圏にある日産ディーラーの販売スタッフにお話を聞いてみました。

 販売スタッフAさんは次のようにいいます。

「正直なところ、スカイラインはあまり引き合いのある車種とはいえず、ハイブリッドモデルが消滅した影響もほとんど感じられません」

 長い歴史のあるモデルで根強いファンも多いだけに、ちょっと寂しいコメントです。

 また日産の顧客のなかで、過去にセダンに乗っていたユーザーはどうなのでしょうか。

「ラティオやシルフィなどのユーザーは、軽自動車やコンパクトカーの『ノート』や『ノート オーラ』への乗り換えが中心となっています。

 またティアナのような大人しいモデルのユーザーは、電気自動車『リーフ』への乗り換えが多いです」

 話を聞く限り、そもそも「どうしてもセダンでないとダメ」というユーザー自体がかなり減っているようです。

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6件のコメント

  1. 言ってもインフィニティQ50。
    スカイラインというよりはレパードの方が適切なのでは?

  2. 全然走っているのを見かけないもんなぁ
    冗談抜きで、片手で数えるくらいしかすれ違った事がない

  3. 何か中途半端な感じがする車になってしまったと言う感じかな?デザイナーの質が下った?日産には、車好きなデザイナーが居ないんだろうと思う。仕事で設計している人ばかりだと思う。

  4. 先月400R発注しました。過去20年歴代スカイライン乗ってきたので他に乗りたい車がなくて、少し無理しましたが無理するのに価値ある車だろうと思い決めました。そういう方が多いんじゃないかな、今スカイライン買う人は。

  5. 34以降はスカイラインじゃないからなぁ。

  6. スカイラインは好きな車です。在米時とか、是非欲しかったんですが、アメリカでは見つけられませんでした。仕方なくホンダのアコード買いました。

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