もはや「モーターショー」の役割は終わった!? 欧州の異変が日本にも飛び火か 「コロナ禍」だけではない衰退の理由とは
世界の主要国で開催される国際モーターショーが、これまでの勢いをすっかり失いつつあります。何が起ころうとしているのでしょうか。
10月17日から開催される「パリショー」に日独の主要メーカーは不参加
2022年10月17日にプレスデーがはじまったフランス・パリモーターショー(一般公開:10月18日から10月23日まで)にて、開催前から大きな異変が起きています。
パリモーターショーは4年ぶりの開催となったにも関わらず、欧州での主力メーカーであるドイツの3大メーカー(メルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲングループ)やトヨタ、ホンダなど日系メーカー各社が未出展になり、地元フランスメーカーが主体のローカルショーといった雰囲気になりそうなのです。
実はコロナ禍になる数年前、当時のパリショー主催企業の社長から「近年中に、パリショーなど世界のモーターショーが大きな困難に直面することは間違いない…」という話を聞いていましたが、コロナ禍でそうした事態がさらに深刻になったのでしょうか。
また同じ欧州のモーターショーとしては、スイス・ジュネーブショーも4年ぶりの開催として、2023年2月実施を発表したのですが、出展社不足などが原因で、結局開催中止に追い込まれています。
そのほか2022年9月、3年ぶりに、これまで恒例だった1月開催から日程を大幅変更して実施した北米国際自動車ショー(通称:デトロイトショー)でも、日系メーカーの出展は少なくなり、またステージ上での大規模な新車発表風景も減少という状況でした。
一連のモーターショー中止や参加メーカー大幅減の直接的な理由としては、コロナ禍の影響があることは確かです。
しかし、日本の各種報道で目にするように、欧米のほとんどの都市ではモーターショーのような屋内での大規模イベントでのマスク着用義務がなくなっているなど、コロナ禍による集客数の減少が、モーターショー規模縮小の主な原因であるとは言い切れないと思われます。
では、モーターショーが一気に衰退し始めた本当の原因とは、いったい何なのでしょうか。
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