最強の「車中泊仕様車」が凄い! コロナ禍でも追い風の「キャンピングトレーラー」市場が盛り上がる理由とは
キャンピングカーが過去にない盛り上がりをみせています。10年に渡り右肩上がりの成長を遂げ、今も長い納車待ちが続く状況です。そんななかでも注目したいのが「キャンピングトレーラー」です。
キャンピングカーブームの中で注目すべきは「キャンピングトレーラー」だ
ここ数年、キャンピングカーを見かけることが多くなったと感じることはありませんか。
日本RV協会がまとめた「キャンピングカー白書2021」によれば、2020年の国内のキャンピングカー保有台数は約12万7400台。10年以上にわたって右肩上がりで、キャンピングカーの需要が増えていることが分かります。
キャンピングカーが増えている要因には、核家族化、高齢化、アウトドアブームなどが挙げられますが、コロナ禍によるソーシャルディスタンスも業界にとっては追い風になりました。
2022年3月に開催された「ジャパンキャンピングカーショー2022」において何店かのビルダーに聞いてみましたが、どこも受注は順調だということで、現在は納車まで1年から1年半待ちという返答がほとんどでした。
キャンピングカーの長納期には理由があります。ひとつはベースになる車両生産の滞りです。
自動車業界はコロナ禍の影響で半導体不足となり、従来の生産計画を下回る車種が少なくありません。
これに加えて、キャンピングカーはインテリアを人の手で作り上げていくため、大がかりな生産設備がなければ、スピーディな大量生産ができないのです。
それでも、待ってでも欲しいという人が後を絶たないキャンピングカーですが、市場では別な選択肢が注目されています。それは「キャンピングトレーラー」です。
エンジンを持って自走するキャンピングカーに対して、キャンピングトレーラーはけん引するヘッド車が必要です。
つまり、2台持ちがマストとなるわけですが、8ナンバーのキャンピングカーと比較してもメリットはあります。
まず大きなメリットは、自走式に比べると圧倒的に維持費が少ないということ。
自走式はクルマですので、車検やメンテナンスなどにそれなりの予算が必要です。排気量が大きければ、自動車税も数万円単位になります。
一方、トレーラーはブレーキや保安器などの点検で済むので、車検費用が低く抑えられます。自動車税も、多くの都道府県で1万円強です。
また自走式は年数と共に動産の価値が下がっていきますが、トレーラーは値下がり率が低いのもメリットのひとつです。
デメリットといえば、駐車スペースがヘッド車と2台分必要なことくらいでしょうか。
ただし駐車スペースが比較的確保しやすい地方部では、庭に置いて離れや子供部屋、仕事部屋として利用している人も少なくありません。
ちなみに最大のメリットは、納期が短いこと。現車があれば、1か月以内に納車できる販売店がほとんどです。
また実車をじっくり見て確認することができるため、納得のいく1台を選ぶことができます。
さらに、同じような居住空間、装備を持った自走式に比べると、価格が2/3程度というのも魅力です。
キャンピングトレーラーもここ数年、順調に需要を増やしています。
市場で主力となっている輸入トレーラーで見てみると、2017年には300台だった輸入数が、2018年には396台、2019年は368台、2020年は355台と、堅調に推移していることが分かります(日本RV協会調べ)。また国産トレーラーの台数も順調に増加しています。
2022年はまだコロナ禍などの影響で生産現場が混乱しているため、十分な台数が輸入されていないようですが、販売店によれば2023年以降は正常な状態に戻るということです。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。