秘密の研究施設に「ロードスター」オーナーが集結! 原点は幻の「M2」!? マツダがオフ会開催に協力的な理由
マツダ「ロードスター」のファンミーティングが同社の研究施設であるマツダR&Dセンター横浜で開催されました。普段は立ち入れない施設ですが、なぜマツダはロードスターファンに開放したのでしょうか。
歴代「ロードスター」がマツダの研究施設に集結!
マツダ「ロードスター」の日本最大のファンクラブ「ロードスター・クラブ・オブ・ジャパン(RCOJ)」は2022年4月3日、マツダR&D(リサーチ&デベロップメント)センター横浜(横浜市神奈川区)で「チャリティフリーマーケット2022春」を開催しました。
当日は朝から小雨となりましたが、会場には全国各地から初代NA、2代目NB、3代目NC、そして現行のNDと一緒に自走してきた大勢のロードスターファンが集結。
入場料は大人ひとり最低400円、またはフリーマーケットの出展料は最低700円をチャリティ募金とし、毎年末に東京や広島でおこなっている、クリスマスデコレーションを施したロードスターの助手席に子どもたちを乗せて町中を走るボランディア活動「ロードスターサンタドライブ」の活動資金に充てています。
会場であるマツダR&Dセンター横浜は、JR新子安駅から徒歩で15分前後の距離にある京浜工業地帯の一角に位置しています。
マツダR&Dセンター横浜は、マツダの広島本社の研究開発やデザイン関連の部署を連携する形で1980年代に設立され、現在は首都圏での情報収集や周辺の道路で量産に向けた車両走行試験をおこなう拠点といった目的で使われています。
また、メディア向けの新車試乗会や商品説明会の拠点として用いられることが多い場所でもあります。
自動車メーカーの企業秘密が集約しているR&Dに、一般ユーザーが気軽に立ち寄れる環境が実現している光景は、筆者(桃田健史)を含めて自動車産業界に長く関わっている人の目にはとても不思議に映ります。
しかも、今回のイベントは駐車場スペースでおこなっているのではなく、マツダR&Dセンター横浜の社屋1階のかなり広いスペースを使用していることが驚きです。
正面玄関を入って左側にあるオープンギャラリーには、ロードスターの特別仕様車「990S」と2022年3月19日に開催された4時間耐久レース参戦モデルや、マツダの真骨頂である「ソウルレッド」の外装色に関する展示されたほか、同じスペースでは広島のマツダ生産技術部門とオンラインで結んだ型磨き体験も実施。
さらに、1階奥手にある大会議室では、本社工場でのロードスター生産風景の動画を上映したり、NAからNBに関する本物のデザインスケッチが数多く公開されていました。
中庭に出ると、NDの車体とエンジンに関する技術展示もあり、その脇には鋳鉄とアルミのナックルなどを実際に手に持って重さや形状を体感するコーナーも設置。
そのほか、1階通路には本社工場の歴史に関するパネル展示があるなど、マツダR&Dセンター横浜の1階スペースがまるでロードスター博物館のようなレイアウトになっていたのです。
当日、マツダ社員の皆さんもイベントに参加していましたが、主催はあくまでもロードスター・クラブ・オブ・ジャパン(RCOJ)であり、マツダR&Dセンター横浜はRCOJのバックアップ役に徹していました。
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